「百合姉妹」Vol.2(2003)
個別の作品の感想は敢えて書かないでおきます。
(ネタバレしたくないので)
実は、Vol.1ではちょっと消化不良な感想を抱いていました。
確かに、甘くて美味しい「百合」作品が多いのだけど、なんだか軽いなと。
「白い部屋のふたり」の感想でも書いたのだけど、
個人的には「狂おしさ」を感じさせる作品が好きなので、
「百合姉妹」Vol.1を読んだとき、これは「百合萌え」なのだな
と感じたのでした。
個人的に「萌え」というのは都合良く大量生産される「オイシイ感覚」を
表す言葉だと分析していたので、まさにそれだなと。
Vol.2も「百合萌え」であるのには変わらないのですが、
Vol.1よりは方向付けがしっかりできたような、「締まった」感じがしました。
最近になって「男性歓迎」を謳うアンソロジー「百合天国」がでて、
このままでは食い合ってしまうのではないかと危惧していたのですが、
「百合天国」は「萌え」、「百合姉妹」は「正統派百合」という棲み分けが
できるのではないかとも感じています。
(かといって、表面的にはほとんど変わりませんし、両方とも好きですが。
それより前に「百合天国」の続編が出るかどうかは微妙ですが)
ちょっと不安なのが、「百合天国」もそうだけど話が学園ものばかりなのです。
このままでは、ネタが枯渇してしまうのでは?
個人的にはVol.2の「花迷路」大塚ぽてと・作みたいにファンタジーに
するとか、ちょっと世界を広げて欲しいなあと思います。
しかし、「ボーイズラブ」も学園ものが多いのに、あんなに隆盛を
極めているし・・・。
まあ、ネガティブなことばかり書いてしまいましたが、
Vol.2はVol.1より良い感じになったし、「百合姉妹」Vol.3の予定(2004年3月下旬)も発表されたし
「恋姉妹」のCDドラマも出るしで、未来は薔薇色(百合色?)ですね。
ああ、なんと良い時代に生まれたことか!
これで「百合姉妹」がずっと続いてくれたら・・・実はそれが一番難しいかも。
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