アニメ版「マリア様がみてる~春~」第十二話
「青い傘」です。
実は私、このエピソードを侮っていました。
原作を読んだとき、実に単純な「小さな奇蹟」の話だと
思ってしましました。不覚にも。
改めてアニメでこの作品に触れたのですが、原作とは
ちょっと印象が違っていました。
印象深いのは、前半の女性キャラのなんとも心地よい
優しさです。オタク向け作品でよくあるある、ぬる~い
体液(苦笑)のような優しさではなく、バファリン頭痛薬のような
胡散臭い優しさでもなく、筋の通った優しさを感じました。
由乃さんの扱いも巧いですよね。原作ではたびたび由乃さん
と祐巳の友情を感じるシーンがあったのですが、アニメでは
お世辞にもしっかり表現しきれていなかったので、この
話もちょっと不安だったのですが、とても良い感じだったと
思います。
そして、青い傘が戻ってくるシーンでは、ホロっと
させられました。
考えてみると、この作品は日常の風景の中に、カタルシスを
感じさせるような巧い仕掛けがあったと思います。
その仕掛けの根幹をなしているのが、「優しさ」なんだと
気づいたわけです。
そして、アニメ版はそれを上手に映像にしたと思います。
ほめすぎかもしれませんが、個人的に非常に良い
出来だったと感じたのは事実です。
おすすめ度は・・・
■■■■■■■■□□
としておきます。とても良い出来だと感じましたが、
この作品の主題は、どちらかというと祐巳の自立にあり、
「百合」としての踏み込みは少ないからです。
さてさて、次回はいよいよ最終回。
なんだかスゴイ演出があるとか・・・(不安)
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コメント
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ども。
あまり百合とは関係ありませんが、あのシーンで妙に気になったのが青田先生です。ミッフィーの作者の人に似ていると書かれていたのですが、私はてっきりジャン・レノのような人を想像していました。
すると、画面に出てきたのが人の良さそうなおじいさん。
おや?
と思ったのですけど、調べたら納得しました。あれよりはほっそりしてますけど、白い髭のおじーさんが作者さんだったんですねー。
ネットは広大ですねー
投稿: いおり | 2004.10.07 23:56
コメントありがとうございます。
>青田先生
そういえば・・・と私もディック・ブルーナの画像を
探してみました・・・ら、ありました!
確かに、青田先生は似ていました!(笑)
あと、加藤景の声は、私のイメージより低かったです(笑)
投稿: 虚人ねこ | 2004.10.08 22:19