「マリア様がみてる 特別でないただの一日」
18冊目、「特別でないただの一日」の感想です。
学園祭に向けて、山百合会主催の劇の準備をするという内容。
瞳子と可南子、そして祐巳の関係の描写がメインになる、
というのは予想通りでしたね。
劇の題目が「とりかえばや物語」というのも、予想通りでした(笑)
劇の準備の描写は、作中で1年前の「シンデレラ」より軽めに
描かれていますが、それでも楽しかったり、焦ったりする雰囲気が
とてもよく表現できていると思います。
ただし・・・祐麒以外の花寺生が予想より多く登場して--活躍は
しないものの--ちょっと「百合」な雰囲気としては後退です。
しかも、可南子の家庭の事情もマイナス要因ですよね・・・。
今回、祐巳の妹は決定しなかったのだけど、この一件で、
可南子は妹候補脱落なのでしょうか・・・。
祐巳の妹は瞳子、可南子どちらでも良い(個人的には可南子の方が
好き)と考えていたのですが、こういう脱落の仕方は寂しいですね。
さて、「百合」的な読み所は、最後の祥子さまと祐巳の会話です。
途中まで、感動的で良かったのですが・・・
この一連の会話を読んでいて、やはり祐巳に妹が出来たら
「マリア様がみてる」自体が「百合」的には後退しそうな、
悪い予想をしてしまいそうです。
そこをなんとか挽回して「百合」度を保って欲しいですね。
ところで・・・なぜ「とりかえばや物語」になったのでしょう。
単に祐巳と祐麒が似ているというネタのためだけにやったの
でしょうか?ネタだけにしては、思ったほど機能していないと
思うのですが・・・。
やはり、以前から予想していた、アレがあたっているのでは?
と思い始めています。アレはあえて書きません。あまりに
ストレートすぎでバカバカしい感じもするし・・・(笑)
でも、「百合」的には最良の展開かもしれません。
ということで、おすすめ度は・・・
■■■■■■■□□□
とします。こういう作品がポッと現れたら、もっと高得点
なのですが、「マリア様がみてる」としては満足できるレベル
ではなかったです。ただ、ライトノベルとしては楽しくて
良かったのは確かです。
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