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2005.01.22

「神無月の巫女」壱

介錯・作、角川書店・刊

昨年の問題作といえば、この作品です(笑)
# 問題作のレベルとしては「刹那」には負けていますが。

アニメ版DVDもすでに発売になっているのですが、今回は
漫画版の感想です。

まあ、話の内容は置いときます。・・・というか説明する
のが難しいです。とりあえず、世界の存亡をかけた巨大ロボット
戦いを背景に、「百合」関係をメインとした疑似三角関係を
描く作品
です(笑)

読んでいて、これは新手のギャグか?と思うようなシーンが
多いです。介錯氏がどの程度本気なのかよく分かりませんが。
# いや、本人はいたってまじめだと思う(笑)

しかし、介錯氏って基本的に耽美が好きなんだと思います。
過去に「薔薇の三銃士」といういかにも耽美っぽい作品も
ありました。(「百合」としてはハズレでしたが)
でも、エロ漫画やらオタク系にどっぷり浸っていた氏は、耽美
というのはマイノリティでなければだめということが理解できていない
んだと思います。

だから、オタク系ではマジョリティである巨大ロボットと、耽美を
同じ土俵で使用する違和感に気づかないのでしょう。

しかし、何故巨大ロボットなのかは、一つ理由が考えられます。
1話なんかで判りますがこの作品「少女革命ウテナ」っぽい
雰囲気がありますよね。これを踏まえて・・・

この作品は本来、ある種の能力者が戦う内容だったのではない
でしょうか。(そっちの方がしっくりしますよね)
しかし、単身戦うのでは「ウテナ」と本当にダブってしまう。
しかも「ウテナ」という作品ははっきり言って超名作です。
そこで、正面からのダブりを避け、オタク系にも受けそうな
巨大ロボットにした・・・というのはうがちすぎでしょうか。

オタク系で生きている人間はこの作品の違和感を理解できない
だろうから、案の定、アニメ版はある程度の人気を博しましたよね。

とまあ、いろいろ書きましたが、この作品は、そういう文化
というかジャンル分類学とでも言うべき、沿革を考えるには
興味深い作品だと思います。
また、(私のような)「百合」系人間はどうであれ、オタク系で
こういう文脈の作品が受けたという事実は無視できません。

まあ、巨大ロボットは置いておいて、この作品はなんだかんだ
言っても「百合」度は高いです。1巻では「ヤミと帽子と本の
旅人」
同レベルだと思いますが、1巻最後のちょっと邪道な展開
から、姫子が千歌音とどうつきあうのか、千歌音は自分と
どう向き合うのか等、そういうハードルを超えることができる
なら本当に名作になると思います。

「邪道」な展開をあやふやにするようでは「ヤミ帽」レベルのまま
終わるでしょう。
介錯氏にそれができるかどうか・・・かなり微妙だと思いますが
期待して待ちましょう。

おすすめ度は
■■■■■■■■□□
とします。個人的には、諸手をあげて万歳できるような作品
ではないですが、オタク系「百合」を語る上で、重要な作品に
なると思います。

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