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2005.06.09

「改版ストロベリー・パニック!」第2回「私の蒼い天使」

「電撃G's magazine」2005年6月号掲載分です。
作:公野櫻子、イラスト:真木ちとせ

前回、
> 元もと「ストロベリー・パニック!」というタイトルだった
> のですが、小説化で「わたしのお姉様」と改題したようです。

と書いたのですが「わたしのお姉様」は単にサブタイトルで
「改版ストロベリー・パニック!」が正式みたいですね。
失礼しました。

さて、今回から少し話が進みます。

序盤は、状況描写を多くしていたので、「おお、本格的にやる
気ですね!」と思ったのですが・・・後半息切れしたのか、
妙にどっちらけ感を感じました。

ハートマークとかハートマークとかハートマークとか・・・
なんだか笑ってしまいます。
文章の質というより、方向性が定まっていないように感じました。

まあ、そのあたりは今後改善を期待するとして、今回一番問題
だと思ったことを書きます。

それは、本格百合小説を目指しているのに、それほどポリシーを
感じない
、ということです。それを如実に物語るのは「お姉様」
という言葉の扱いです。

本来エスが言う「お姉様」は、下級生が一対一のエス関係の
上級生に向かってしか使わない言葉
です。

このことは大森郁之助「考証 少女伝説―小説の中の愛し合う
乙女たち」
(1994)でも指摘されていますし、「マリア様がみてる」
では徹底しています。
# 複数の他者に「お姉様方」ということはありますが。

「マリア様がみてる」は表面的に「百合」だからウケたわけで
はなく、こうしたポリシーの部分がしっかりしているから、
成功したんだと思うのです。

少なくとも公野櫻子氏は、この大前提を知らなかったようです。
知らなかったから、安易に「お姉様」という言葉を使って
しまったのだと思います。

もし、一対多で「お姉様」が発生するなら、それは
「エスカレーション」と同じです。

今回は本格百合小説を目指している割には、甘いと言わざるを
得ないところがあったという点で、残念でした。
しかし、引き続き「本格百合小説を目指している」という志の
高さ
は買います。

ということで、おすすめ度は今回も期待も込めて
■■■■■■■■□□
とします。

そうそう、この号の「ストバニNEWS」Vol.1で、電撃文庫
単行本化するということが書かれています。
発表はまだのようですが、楽しみです。

過去の感想はこちら。
「改版ストロベリー・パニック!」第1回「わたしのお姉様」

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