「魔法鍵師カルナの冒険」
月見草平・作、MF文庫J・刊
読後の第一印象は・・・うう、寸止め感!(笑)
お話は・・・
主人公・カルナ(♀)は魔法鍵師(ロックスミス)見習い。
一人前になる直前にとんでもない事件に巻き込まれて
しまう・・・。カルナと、カルナの師匠・ミラ(♀)そして
この世界はどうなってしまうのか?
というような内容です。
オーソドックスな剣と魔法の世界を背景に持ちつつ、
魔法鍵師という職業にクローズアップしたのはなかなか
目の付け所が良いですね。
鍵開けの技術論はなかなか面白かったです。
鍵を開けること自体のロマンチシズムと、ファンタジー
な世界観がとても心地よい作品でした。
さてさて、肝心な「百合」ですが・・・
カルナはミラの昔の友人・ブレイトン(♂)に一目惚れ
します(苦笑)
しかし、ミラは時に厳しく、優しい一面も見せる、
なかなかに良い師匠です。カルナとの関係に50%程度の
妄想を入れれば、十分に「百合」と感じる人も多い
と思います。
しかし(ここが重要!)ミラには裏設定があるようなのです。
可愛くて優秀だった学生時代には、男女からラブレターが
来たが、ミラはその中の一通だけを受け取った、
ということがブレイトンの口から語られるのです。
そのラブレターの相手は最後まで語られませんが、
ミラとブレイトンの間に恋愛感情は入り込みそうになく、
ミラとブレイトンの共通の親友に、エクセラ(♀)がいる
というのがポイントです。
そして、ミラのエクセラに対する気持ちは、あまり
多くは語られません。
(エクセラは最後にちょっと登場するのみ)
個人的にはこういう仄めかし設定には期待しますね。
ハズレの場合のリスクも大きいですが、当たった時の
喜びは大きいです。
ということで、寸止め感です(笑)
2巻はエクセラが登場せざるを得ない展開なので、
ミラとの関係が語られることでしょう。これはかなり
期待したいです。
ということで、おすすめ度は期待も込めて・・・
■■■■■■□□□□
とします。
この作品は「百合」ではなくても、かなり楽しめました。
2巻が楽しみですね。(玉砕かもしれませんが・・・(汗))
« 「龍園~ドラゴンズヘブン~」第1話 | トップページ | 「極上生徒会」14話 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント