「かみちゅ!」1
さてさて、「百合」的にはかなり微妙だと知りつつ、
アニメとしての評判の高さと、あわよくば「百合」も
という考えで買った作品です。
観賞後の第一印象は・・・
「尾道」といえば「大林宣彦」、「作画」といえば
「ジブリ」(汗)でも「百合」的には?
まず特筆すべきは作画のすごさです。
10年前に「新世紀エヴァンゲリオン」が放映されて、
この作画をTVアニメで超えるのは難しいだろうと
思っていたのですが、この作品は超えていると思い
ます。まさにエキサイティングな作画です。
文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞は
ダテではありません。
しかし、それでもジブリ映画には届いていないと
思います。
オーディオコメンタリ(以下AC)で舛成監督が(ジブリ
とは)予算が3桁違うと言っておられますが、それでも
2桁以内には収まっていると思います。スタッフの
努力のたまものでしょう。
あとACでは倉田氏が「千と千尋の神隠し」を観て
いないと語っていたのは驚きました(汗)
それにしても、ACはファンが言いたいことを全て
言い表していますね(汗)
「R.O.D The TV」もそうでしたが、舛成&倉田の
ぶっちゃけトークは実に面白いです。それでいて
作品への思い入れも感じますし。
話の内容は、なんというか中学生日記というか
古き良きジュヴナイルというか、実にそういう感じで、
良い悪いは別にして、力を抜いて鑑賞できる作品だと
思います。
でも・・・(これもACで語っていますが)舛成&倉田
ペアの作品としては、実に最初からヘテロなのです。
主人公・ゆりえは、ちょっと素っ気ないオトコノコに
気があるし・・・この辺りも80年代テイストといえば
そうなのでしょうが。
うろ覚えですが「R.O.D The TV」のACで、普通の
中学生ものを造ってみたいと言うようなことを語って
おられたと思いますが、その答えが「かみちゅ!」
なのでしょうか。
「普通」が「非百合」という意味だとしたら、「百合」
ファンとしてはちょっと寂しいですね。
まあ、妄想次第(汗)という気もしますが、メインの女の子
は3人組だし、「百合」が入り込む余地があまりない
印象が強いです。
ところで・・・どうせ尾道なら、方言を取り入れれば
良かったのにと思うのですが、なぜ標準語なので
しょうね。方言は演技指導がしっかりしていなければ
かなりドッチラケになるので、あえてリスクは負わ
なかったということでしょうか。
あくまで「百合」としてのおすすめ度は
■■□□□□□□□□
としておきます。
でも、アニメファンなら、好き嫌いは置いておいて、
必ず観るべき作品だと思います。
« 「Venus Versus Virus」1 | トップページ | 「ホーンテッド!」 »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
尾道に遊びに来てね。
投稿: 尾道の民 | 2006.03.04 12:31