「ジェミニ・ナイヴ C列の少女たち」

きむらひでふみ・文、gimik・原案、メガミ文庫・刊

「キディ・グレイド」「うた∽かた」などを
手がけたgimik原作のノベルです。
この2作品とも「百合」要素はありつつ、結果的に
は微妙でしたね。さて、今回は・・・

第一印象は・・・はっ、これは「キディ・グレイド」
の続編?!冗談抜きでそう思えてしまいます(汗)
「百合」的には、やっぱり微妙かも。

お話は人類が銀河の世界に進出した遠未来が舞台。
コクーンとクリサリスは、アイドルとマネージャー
という肩書きで活動しているが、特殊エージェント
という裏の顔があった・・・という内容です。

本当に「キディ・グレイド」に似ていますね(汗)
・舞台は遠未来のスペースオペラ
・女の子２人のバディもの。(身長差あり)
・２人は特殊能力を持ち、ある組織に所属している
・ある組織では２人ずつのチームで行動している
・２人は悲劇の過去を持つ
・キャラクターの名前が凝っている

ほら「キディ・グレイド」でしょ？(汗)

しかも「キディ・グレイド」の主人公・エクレール
とリュミエールは別の人間として生きながらえる設定
だし、コクーンとクリサリスになっていてもおかしく
ないのです(汗)

(しかし、それは作品の中で否定されていますが)

そうそう、彼女たちの活躍する舞台は、リゾート
惑星の水着発表会だったり、カジノ宇宙船だったり
します。こういうのは「キディ・グレイド」より
この手の作品の原点である「ダーディペア」に
近いようにも思えます。

「百合」的には・・・
クリサリスとコクーンの関係って、やっぱりエク
レールとリュミエールに似ているんですよね。
距離感があくまでバディものなのです(汗)

しかも、クリサリスとコクーンは実は姉妹?という
示唆もあるし、もしそうなら「百合」的にはさらに
キビシイかなあ・・・と思うのです。

しかし、どうして、「キディ・グレイド」に似た
作品を再び創ったのでしょうね。
gimikは「キディ・グレイド」になにか忘れ物を
してきたのでしょうか。
(その可能性はあると思いますが・・・)

どうせなら、ストレートなバディもの(つまりノリは
良いけどサバサバした関係)より、ちょっとウエット
な雰囲気を漂わすとか、「百合」的にも嬉しい細工
を入れて欲しかったですね。

ということで、おすすめ度は
■■■□□□□□□□
とします。

この作品もアニメ化するかもしれませんが、「百合」
的には「キディ・グレイド」よりキビシイかもしれ
ません。でも、「百合」ブームに乗って、一発逆転
ということもある・・・可能性も・・・あるかも。