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2006.06.19

「あぶない学園 大さわぎ」

森奈津子・著、文鳥出版・刊です。

久しくやっていない「なつかしの百合物件シリーズ」
ではありません(汗)
昨年末に同人誌で復刻されたバージョンの感想です。
と言っても、中身はほとんど変わりませんが。

読後の第一印象は・・・えっ!!螢子って、こんなに
色っぽかったの?!(汗)

一応お話をおさらいしますと・・・本編の主人公、
沢田螢子はレズビアンを自認する女の子。
愛する辻堂花夜子を追って、前の年まで男子高だった
産流高校へ入学するのですが、螢子の意図とは裏腹に
花夜子とは対立関係に・・・
花夜子を見返すにはサークルメーカーとして成功する
以外の道はない!
螢子は伊藤祐介、辻堂健太という頼りにならない仲間
と共に活動を開始するのだった。

一番の違いは、キャラクターデザインかもしれませんね。
原作は少女小説らしく、可愛らしかった螢子ですが、
復刻版はお姉さんです(汗)
なにせ、胸が開いてます!!

逆に、美少女だった花夜子がちんちくりんに(汗)

さてさて、本編は数年ぶりに読んだのですが、この作品
は本当に面白いですね。個人的には森奈津子氏の最高
傑作
はこの作品だと思います。

テンポの良い、それでいてよく考えられた会話ギャグ
光っています。美しい相似的な人間関係の描写も巧い。
一見男の子同士の恋愛模様と思わせつつ、実は、「百合」
として重い意志を感じさせるのもポイント高いですね。

螢子が良いキャラクターなのです!

本当に埋もれさせるには惜しい作品で、同人誌とはいえ
復刻されたのは嬉しいことです。

あと、復刻版の後書きに注目。

「百合」という言葉を一般化させたのは森奈津子氏、
というのはちと微妙ですね(汗)70年代の少女漫画でも
「ひょっとして百合さん?」みたいな表現がありましたし。

でも、現在の「百合」への貢献度はかなり大きいと思い
ます。「マリア様がみてる」が書かれることになった
遠因は森奈津子氏にあると思いますし。

「百合こころ」の記事、
「耽美なわしら」I (1995)と「マリア様がみてる」の発表前夜
を参照。要するに、森氏の地道な地下活動が実を
結んだ可能性が高いのです。

あと、個人的には森奈津子氏の「正当な百合」作品
まだ望んでいます。ギャグ満載でも良いので是非とも
書いて欲しいですね。

ということで、この作品のおすすめ度は
■■■■■■■■□□
とします。

個人的には機会があれば是非読んで欲しい作品ですが、
「正当な百合」作品に慣れてしまった読者にはちょっと
ツラい部分も有りますので。これくらいが妥当かと。

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