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2006.08.30

「evil and flowers」

「最後の制服」第2巻発売!!
私も本日、入手しました!!

さて、本日は「逆ギレ刑事」というサークルの
同人誌です。袴田めら氏が同人誌で発表した短編を
4作収録しています。

観賞後の第一印象は・・・恥ずかしながら、私は
袴田めら氏がこれほどまで実力派だと思っていません
でした。目から鱗です。

4作の短編は、男の子の夢と挫折を描いた「星に願いを」
男の子と継母と亡くなった父の関係を描いた「宇宙に
飛んでいきてー」
、女の子の不安定な気持ちと友情を
描いた「いつかこんな日が」、女の子の友情を描いた
「あした」とかなりバラエティに富んでいます。

そのうち一番「百合」要素が強い作品は、なんと
いっても「あした」です。

主人公・万葉の兄は彼女の病気のために渡米する予定
をたてています。その兄に想いを寄せる、万葉の友人
・詩乃。万葉は叶うはずのない恋に身を焦がす詩乃と
複雑な気持ちで接している・・・という内容です。

万葉が抱いている気持ちは最後まで語られません。
「百合」系で良くあるようなほのめかしもほとんど
ありません。

そういう点では明確な「百合」ではないのですが、
「百合」好きなら必ずや「百合」の花を見いだすこと
が出来るでしょう。

非常に高度な作品だと思いました。

あと「百合」ではないですが、個人的に「宇宙に
飛んでいきてー」
が上手いと思いました。袴田めら氏
はこんな作品も描けたとは!!と素直に感動しました。

「百合」好きには袴田めら氏は「百合」作家という
イメージがあると思うのですが、この作品集はその
多彩さを見事に発揮しています。

これからの「百合」に必要なのは、作品としてのバラ
エティさだと思います。そういう意味でも、袴田めら氏
は本当に期待できる作家であることを確信しました。

あと、このレベルの完成度を同人誌で実現している
作家がまだ存在している、ということにも驚かされ
ました。

ということで、おすすめ度は・・・
■■■■■■■■□□
ということにします。個人的には「あした」だけ
でも9にしたいですが「百合」メインではない
作品集なので泣く泣く8にしています。

そうそう、本作のあとがきには「アフタヌーン」
投稿していたという内容の記述もあります。
これは知りませんでした。でも、その作品、私も
是非読んでみたいです~!!

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