「ウィッチマズルカ」[I.魔法使えますか?]

水口敬文・著、角川スニーカー文庫・刊

姉妹の魔法使いものです。姉妹なので多くは望めない
だろうとは思っていたのですが・・・

読後の第一印象は・・・「百合」的には思ったより
良かったです。なにせ、主人公姉妹はラブラブ、
しかも血がつながっていないのです!!
でも、ライトノベルとしてはいくつかの点で少々
難ありかも。

お話は・・・
綾白姉妹は仲良し姉妹。しかし、２人には秘密があっ
た・・・姉妹は魔女の家系におり、魔法の技術を受け
継いでいたのです。
しかし、その技術を狙われることに・・・

・・・と言うことなのですが、この作品は話の組み
立てが微妙で、最後まで読むと主人公達が弱い者
いじめしている印象を持ってしまう人もいると思い
ます(汗)

恐らく、今後2巻以降、強敵が出てくるので、エスカ
レーションを抑えるために、1巻の敵が微妙なので
しょうが、ちょっと展開の計算が甘い印象ですね。

魔法や魔女界(家系)の設定はなかなか面白いものが
あったのですが、文章や演出で説得力を出せていない
と感じました。その点で惜しいです。

しかし、「百合」的にはなかなか良いのです。

読む前は姉妹ものだから、「百合」的には微妙かと
予想したのですが、この姉妹、実は血がつながって
いないのです。

姉・夏咲は妹に過保護でデレデレ。妹・未玖も姉、
大好き。血がつながっていない事を悩んだりする
のがオツです。

正統派「百合」というには踏み込みが足りませんが
夏咲＆未玖姉妹の仲良しっぷりを読んでいるだけで
も気持ち良いです。

さて・・・今後はどうやって姉妹の枠を超えるか
でしょうね。そこが「百合」として化けるかどうか
の境目でしょう。

ということで、おすすめ度は、今後に期待して
■■■■■■■□□□
としておきます。

2巻を楽しみにしています。