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2006.11.29

「白い薔薇の淵まで」

中山可穂・作、集英社・刊です。

本日はこの作品。

とく子は29歳のOL。ある日、書店で手に取った本の
作家に運命的な出会いをする。
その作家・塁はとく子より若く童顔で、わがままで
欲望を具現化したような性格をしていた。
強烈に惹かれ合う二人だが、やがて破滅への階段を
ゆっくりと降りはじめる・・・
というようなお話です。

では、本日も二人がレビューします。

ヒューシア:・・・

アレサ:どうしたの?いつもと違うわね。
確かに、かなりキツイ作品ではある
けど、ヒューシアはこういうの嫌いじゃなさそう
だけど。

ヒューシア:・・・いえ、ちょっと思い出し事よ。

アレサ:ひょっとして、○○○○か○○の
経験でもあるの?
(○はネタバレのため伏せ字にしておきます)

ヒューシア:ア、アレサちゃん・・・

アレサ:わ、わ、わ、冗談よ!私を熱い目で
見ないでよ。

ヒューシア:(思い出したわ・・・)

アレサ:本当にどうしたの?レビューするわよ。

ヒューシア:・・・・はい。レビューね。
とく子ちゃんと塁ちゃんのセックス描写
エロかったわ~。そんなに具体的ではないのだけれど
そこが上品じゃない。二人は生まれる前は1つの
だったように求め合うのよ。こういうのが本当の
半身というものね。憧れるわ~。

アレサ:(正常に戻ったの?)
って、いきなりそこか!
しかも「とく子ちゃん」って!

ヒューシア:ああ、甘い、切ない、イタイ。そんな
感情がブランコのように行ったり来たり
するのよ。なんという恍惚感なの!

アレサ:でもほら、塁は○○○○経験者だし、
とく子は○○経験者じゃない。この点
は「百合」としてはどう?

ヒューシア:確かに痛い設定だわ。普通の作品なら
それだけで引いちゃうわね。でもこの
作品にはそれでも惹きつける強力なパワーを感じる
のよ。

アレサ:「パワー」というと?

ヒューシア:とく子ちゃんと塁ちゃん共にバイセク
で、相手の本当の愛情に素直になれない
じゃない。そして、それが最悪の結果を招く訳でしょ。
この作品って、悲劇という文学的な側面もある一方で
レズビアン(である作者)の優越感・・・と言ったら
失礼なら「達観」と言い換えても良いけれど、そう
いうものも感じるのよ。
作品の中盤でとく子は男性と結婚するのだけれど、そう
してできあがった夫婦生活の描写なんて滑稽だわよ。
作者はレズビアンバンザイ!と声を大にして言いたい
のだわ。だから、○○○○でも○○でも根底にある
モノはレズビアン賛美だから、安心できるのだわ。

アレサ:それが「パワー」?
なんというか、身も蓋もないわね。

ヒューシア:良いのよ。文学なのだから!
そうそう、文学と言いつつ、この作品
って感想を書いた3冊の内で、一番エンターテイメント
を意識しているとも感じるわ。ある意味一番「百合」
に近い作品かもしれないわ。
とく子ちゃんが塁ちゃんと別れた後、最初と同じシチュ
エーションで再会するくだりなんか、泣けたわ~!

アレサ:「サクラダ・ファミリア」「深爪」
グッとくるところはあったけど、
さらっと流している印象だったから、演出という点
では、エンターテイメント的とも言えるかもね。

ヒューシア:ではでは、総評。わたくしは5点
イタイけれど素敵な作品だったわ~
ああ、この心の揺れ動き。アレサちゃんに見せて
あげたいわ!

アレサ:私は2点・・・かな。
本当は3点でもよかったけど、満点にして
全ての「百合」好きにおすすめと思われても困るから。

総評:●●●●●★★☆

中山可穂作品の感想はこちら。
「サグラダ・ファミリア[聖家族]」
「深爪」

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