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2006.12.15

「最後の制服」2

袴田めら・作、芳文社・刊

年末恒例で、今年の「百合」作品ベスト10
やっているのですが昨年の作品部門の1位は
この作品(の1巻)でした。

今年も間違いなく有力候補です。

・・・ということで2巻の感想です。
本日も二人が担当します。

ヒューシア:「最後の制服」第2巻よ!
ああ、この作品が続いているだけ
でも、「百合」の神様の存在を信じられる気が
するわ~!

アレサ:今日はいつもに増して大げさね。

ヒューシア:オオゲサにもなるわよ。2巻も
とっても良い出来なのよ!
地味だけど、等身大に描かれた女子校生活と
そこで繰り広げられる甘くて、切ない女の子
同士の愛情物語!
愛情物語といっても、アリガチじゃないのよ。
コメディタッチだけれど、「百合」の核心を
突いたエピソードの数々!
ああ、「百合」好きで良かったと思わせる
出来映えだわ!

アレサ:うわ。ますます大げさに・・・
確かに、この作品は漫画としても
良い出来だと思うわ。テンポ良く読ませるのは
漫画にとって重要な要素だと思うけど、その点
では優秀ね。コメディとシリアスの交代の妙
というか、そういう絶妙のタイミングを知って
いる作家ね。

ヒューシア:そうそう!袴田先生の「百合」
ではない同人誌も読ませていた
だいたけれど、才能を感じたもの。
袴田先生は絶対もっとビッグになると思うわ。

アレサ:ところで、ヒューシアはどのエピソード
が好き?

ヒューシア:う~ん。どれも良い作品だけれど
強いて挙げるなら、「あたしは
あなたのもの」
ね。想いが昂じて、犯罪すれ
すれのことを「しちゃった感」ドキドキ感
の中間のような、何とも言えない感情!
ああ、少女の頃を思い出すわ~

アレサ:絶対に犯罪してそうな発言ね。
私は「mad afternoon」「明日
はいつも通りに」
かな。前者はあさぎと珠美
というこの作品では傍流の二人の関係を描いた
作品。珠美の不美人さが良いな。「百合」は
美少女でなくても出来る。そういうのが新鮮
だと思う。後者は女の子の友情を描いた作品。
最後の公子の表情が何とも言えない感動を
呼ぶのよ。

ヒューシア:2作挙げるなんてずるいわ!

アレサ:だれも1作だけなんて言ってない。

ヒューシア:だったら、わたくしも・・・

アレサ:じゃ、総評ね。私は3点。この
作品は文句なくレベルが高い。

ヒューシア:ずる~。・・・わたくしも5点
本当に「百合」好きが何を求めて
いるか、明確に判っている作家だわ。
袴田めら先生に感謝。「百合」の神様にも感謝。

総評:●●●●●★★★

このシリーズの感想はこちら。
「最後の制服」1

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