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2006.12.14

「マリア様がみてる 大きな扉 小さな鍵」

今野緒雪・作、集英社コバルト文庫・刊

「マリア様がみてる」25巻目です。
今回は、新聞部主催バレンタインイベントを
今年も実行する!という話と平行して、瞳子の
秘密がついに明かされます・・・

では、本日は二人がレビューします。

アレサ:「マリア様がみてる」って良いよね。

ヒューシア:ああっ。明日は槍が降るわ!アレサ
ちゃんが素直にほめているなんて!

アレサ:私は何者よ。まったく・・・
ほら「マリア様がみてる」って、
もう25作目じゃない。最近は展開が遅いと批判する
人も多いけど、この巻を読んで、改めてこの作品の
魅力を思い知ったわ。

ヒューシア:ふっふっふっ!

アレサ:なぜあなたが勝ち誇るのよ。
まあ、いいわ。とにかく、キャラクター
の描写が良いわ。ありきたりな言い方だけど、活きて
いる
というか、とても感情移入できるのよ。
ライトノベルは数あれど、キャラクターの面で、ここ
まで完成度が高い作品ってそう多くはないと思う。

ヒューシア:そうそう!今回は黄薔薇の微妙な関係。
祥子ちゃんとギンナン王子の絡むような
絡まないような会話。白薔薇さんチームのラブラブ
っぷり。そして、祐巳ちゃんと瞳子ちゃんの切ない
関係!そういう関係性というか、心理描写というか
そういうのが手に取るように伝わってくるのよ。

アレサ:祐巳と瞳子がいつまで経っても姉妹に
ならないのはどう思う?

ヒューシア:わたくしは早く姉妹になって欲しいと
思うわ。でも、やきもきさせられるの
のも悪くはないわね。

アレサ:私は、さっさとくっつかないのがとても
良いと思うな。だって、現実の人間関係
だって、非常に長い間かけて形成されることも多い
じゃない。だから長い時間(巻)かかってもそれは仕方
のないことじゃない?
それにこんなに時間がかけられるのは「マリア様が
みてる」だけ
よ。並の作品なら1,2巻でさっさと
やらざるを得ないのが普通なんだから。
今野緒雪先生は「マリア様がみてる」という作品の
アドバンテージを最大限生かしているとも言えるの
じゃないかしら。

ヒューシア:なるほどね。
姉妹という関係が完成してラブラブを
楽しむ、というのもあるけど、関係の形成までの
駆け引きを楽しむのも「百合」とも言えるわ。

アレサ:あと、瞳子の秘密が明かされたけど、
柏木が何を考えているのか、話として
の盛り上げ方も良いと思うわ。

ヒューシア:でも、わたくしにはその話の盛り上げが
「終了フラグ」に思えてならないわ。

アレサ:さあ、それは作者次第じゃない?
では、総評ね。私は3点!久々にこの
作品が芯から楽しめた印象ね。

ヒューシア:わたくしは、あえて3点。この作品の
「百合」のピーク時から考えると、
まだまだという印象がするわね。でも真性「百合」
分は少なくても「百合」的雰囲気だけでも楽しめるの
は確かね。

総評:●●●○○★★★

シリーズの感想はこちら。
「マリア様がみてる イン・ライブラリー」
「マリア様がみてる 特別でないただの一日」
「マリア様がみてる チャオ ソレッラ!」
「マリア様がみてる バラエティギフト」
「マリア様がみてる 妹オーディション」
「マリア様がみてる 薔薇のミルフィーユ」
「マリア様がみてる 未来の白地図」
「マリア様がみてる くもりガラスの向こう側」
「マリア様がみてる 仮面のアクトレス」
「マリア様がみてる イラストコレクション」

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