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2007.02.01

「歌姫-ロジエル- 光と闇の指輪」

桃井あん・作、集英社コバルト文庫・刊

歌姫(ロジエル)・ユリアとスイの活躍を描く、
ファンタジーノベル。シリーズ5作目です。

今回は書き下ろし中編1作、雑誌「Cobalt」に掲載
された短編3作からなる構成です。
この作品では、こういう構成は初めてです。さて、
どんなものでしょう?

読後の第一印象は・・・前回も良い感じでしたが
今回はより、ノベルとして完成度が高くなった
思います。「百合」的にも進展ありです!

では、1作ずつの感想を書かせて頂きます。

「光と闇の指輪」
表題作です。光と闇の精霊にまつわる「半身」
ちょっと切ないお話。

まず、雰囲気が良いですね。
今まで借り物ファンタジーという感じがしていた
のですが、この作品は、オリジナリティのある
世界観
が紡げていると思いました。

それというのも、文章力がアップしているのだと
思います。具体的に指摘は出来ないですが、描写
丁寧になったと感じました。

あと、この作品では「半身」という関係が重要に
なってくるのですが、同時にユリアとスイの絆も
重さが出てくるというのは実に巧いですね。

キャラクター同士の関係を「絆」「絆」「絆」!
と主張するのではなく、外堀から埋めて輪郭を
浮き出させる手法は、センスの良さを感じました。

「ひとりぼっちの王女様」
ユリアとスイが出会った頃のお話。悪い精霊を
退治する内容で、この作品にしてはストレートに
ファンタジーしています。

それほど「百合」という感じではないですが、
スイがユリアを半身だと認める課程が良い感じで
描かれています。

あと、ユリアって歌姫と言っても、いままで
非力な部分しか強調されていないのですが、この
エピソードでは、珍しく特技も披露しています。

「幻の花束」
ユリアとスイが、図書館で交換日記をするお話。

これは、傑作
いままでで一番「百合」度の高いお話ではない
でしょうか。

ユリアとスイの関係距離感が、手に取るように
判ります。秘密の手紙をやりとりしているという
ドキドキ感も手伝って、非常に美味しい作品に
なっています。

ストレートな恋愛感情ではないですが、「百合」
好きで良かったと思わせてくれました。
未読の方は是非読んで欲しいですね。
(でも、このシリーズを通して読んでいなければ
この嬉しさは伝わらないかも)

「神様の言葉」
ユリアが単身、言葉の通じない国へ行くお話。

なんというか、ユリアの非力っぷりが妙に可愛い
です(汗)
普通ファンタジーといえば、ヘタレっぽいキャラ
でも、窮地に立たされると力を発揮したりする
ものなのですが、この作品ってそういうのがない
ところが、逆に好感が持てます。

この作品の憎めなさって、そういうところから
来ているんだと、改めて実感しました。

今回、本当に楽しめました。作品としての完成度
が高くなっているし、ユリアとスイの魅力も
今まで以上に感じることが出来ました。

ユリアにとってのスイの存在感みたいなものの
表現が絶妙だったと思います。

この調子で次回にも期待したいですね!

では総評。

ヒューシア:わたくしは3点。素敵な作品だった
わ。「幻の花束」だけは4点を付け
たいわ~

アレサ:私は2点。地味だけど、地味なりに
味のある作品になっていると思う。
この作品って、巻を重ねる毎にノベルとしての
完成度が高まっているし、次回はもっと面白く
なると思うな。期待してる。

総評:●●●○○★★☆

このシリーズの感想はこちら。
「歌姫-ロジエル- 禁じられた歌」
「歌姫-ロジエル- 白い花 黒い花」
「歌姫-ロジエル- 虹色の楽譜」
「歌姫-ロジエル- 木漏れ日の夢」

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コメント

実は最近読み返しました。
文庫と短編を時系列にそって読み返すとちょっとした発見があったり(笑)。

>次回にも期待
私も続きに期待、というか早く読みたい!って思ってるんですが、実は次に出るのは「歌姫」シリーズじゃないんですよ。
http://cobalt.shueisha.co.jp/shinkan/next.html
別のシリーズも百合っ気のある作品なのかどうかが気になるところ。タイトルから推測してもあぶなそうな気が・・・。
それに、挿絵担当の桑原祐子さんってBLのひとだったはず・・・。
ああ、心配。

コメントありがとうございます。

>次に出るのは「歌姫」シリーズじゃないんですよ。

そ、そうですか・・・
でも、5巻を読む限り、作者はまだまだやれる、と
思いました。

幸い、コバルト文庫はシリーズを休んでいても
復活することはよくありますから、個人的には
悲観していないです。

でも「ロイデン・ロータス・オラトリオ 女神の
恋人」はとりあえずチェックします!

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