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2007.03.29

「街の灯」

北村薫・著、文藝春秋・刊

コメントで教えて頂いた作品の感想です。
SAVOIA様、情報ありがとうございました。

さて、お話は昭和初期。主人公は女子学習院に通う、
上流階級のお嬢様・花村英子。ある時、英子の
運転手が引退することになり、その代わりにやって
来たのが、若い女性運転手・別宮みつ子。
英子は彼女をベッキーさんと呼び、身分の違いを
超えて親しみを覚えるのだった。
メインは、英子がベッキーさんの助言で推理をして
いくという、「日常の謎」推理ものです。

読後の第一印象は・・・「百合」というには幾つも
ハードルがあるのは確かです。でも、ベッキーさん
のキャラクターの魅力と、身分を超えて親愛を感じ
ているらしい、英子のがとても良い感じです。
続編が出来れば、ひょっとしたら期待できるかも??

この作品は「虚栄の市」「銀座八丁」「街の灯」
いう3つの短編のオムニバスで構成されています。
それぞれの話で、英子が小さな事から、殺人事件
までを推理していきます。

まず、昭和初期の上流階級の描写が素敵ですね。
特に「虚栄の市」で英子が、同級生の華族のお嬢様
の宴に出向くシーンは、見事だと思います。
これだけでピン!ときますね。

そして、なんと言ってもベッキーさんの格好良い
こと!

特に「銀座八丁」で桐原大尉と対決するシーンなん
て惚れ惚れしますね。しかも、知的でもある。

女子校育ちの英子が、これで恋に落ちても不思議
ではないですよね!

しかしながら、そこは一般小説。ラブラブとはいき
ません。また、英子とベッキーさんの距離感
描かれることもあまりありません。

身分の差があるので、車の中とか、限られた場所
でしか合流しないというのは、残念ですね。
(作品としてはポイントなのですが)

あと、作者は男性のようなので、過去に同性愛的
な作品を書いたことが無ければ、二人の距離をこれ
以上近づけるのを恥ずかしがる可能性もあります。
続編が出ても、「百合」になるのかは、今のところ
微妙としか言いようがないですね・・・

でも、なかなか良作を読ませてもらった、という
気分にはなりました。

では、総評。

ヒューシア:わたくしは2点
英子ちゃんとベッキーちゃんのバディ
もの
としては水準以上だわ。でも、そこに壁が
あるように思えるのよ・・・

アレサ:私は2点。味があって良い作品だった。
巻末のインタビューを読む限り、作者
続編の構想もあるようで、楽しみね。

総評:●●○○○★★☆

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コメント

図書館で借りて読んでいます。ミステリー小説には意外と「百合的」なモノが多いですね。
>続編の構想もあるようで、楽しみね。
四年前の作品ですからね。まぁ、小説ですし、ひょっこり続編がでるかもしれませんが。

ついでに、「百合的」なミステリー小説を紹介します↓
飛鳥部勝則
「砂漠の薔薇」
「誰のための綾織」(絶版)
北山猛邦
ファウストVo.6 SIDE-B 掲載「糸の森の姫君」(?)
乙一
「F先生のポケット」 上と同じ「ファウスト」のどれかに掲載。
すみません。もっとあった筈なのですが(-_-;;
それに、あんまり詳しくないですね(汗
一度読んだ本は売る性格でして・・・思い出したらその内に。
飛鳥部勝則の二つは図書館で手に入る筈です。

コメントありがとうございます。
★ONE様

>ついでに、「百合的」なミステリー小説を紹介します↓

この作品、ほとんど知りませんでした。
最近はライトノベルばかり読んでいましたから。

だから、一般作の「百合」はとても嬉しいですね。

早速、探させて頂きますね。

そうそう、ミステリーといえば、あの「荊の城」の
サラ・ウォーターズが5月に新刊を出すそうですよ。

「夜愁」上下巻
http://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3694
http://www.tsogen.co.jp/np/detail.do?goods_id=3695

こちらも楽しみですね~

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