「ひとひら」2
桐原いづみ・刊、双葉社・刊
あがり性のくせに演劇研究会に入会してしまった、
麦と仲間達の楽しくてほろ苦い青春演劇ストーリー。
2巻目。
お話は・・・文化祭の演劇研究会の出し物が決定。
タイトルは「ひとひら」。麦は主役に大抜擢され
るが、大いに拒む・・・。
果たして文化祭は成功するのか・・・という展開。
本日は二人がレビュー致します。
この作品って、本当に、丁寧だわね。
キャラクターの関係や心理描写が。
そうそう。今時珍しい、足が地につい
ている作品だと思うな。
主役に抜擢された麦ちゃんは大いに
悩んで、自分の気持ちを整理するの
だけれど、この課程に3話使うのよ。そういう丁寧さ
が良いわよね。
あと、熱い。
野乃先輩とかが、時折見せる熱さも
惹かれるよね。絵は、オタク向けに近いけど、内容
は少女漫画というか。こう言うのが、新世代の漫画
かもね。
そうそう!野乃ちゃんが良いのよ!
「第11幕」では、麦ちゃんに抱きつ
いたかと思いきや、「第14幕」では演劇部部長の
美麗ちゃんをクールに泣かせるし・・・
なんて良いキャラクターなの!
「第14幕」は良かったよね。なかなか
泣かなそうな美麗の号泣に、私も
ちょっとほろっとした。
鉄の女といわれたアレサちゃんが!
・・・私は何者なのよ。
でもさ、この作品って明確な恋愛感情の
「百合」でもないよね。
恋愛感情が無くても、登場人物達の気持ちや関係の
熱さで「百合」に思える、というのは「カレイド
スター」にも通じるものがあるよね。
「カレイドスター」は良い作品だと
思うけれど、この作品には恋愛感情は
あるわよ!野乃ちゃんを中心にして、麦ちゃん
美麗ちゃんの三角関係なのよ!
・・・フューシアの頭の中ではね。
じゃ、総評。私は2点。
なかなか良い作品だけど、もっと良くなる期待を
込めて。
わたくしは3点。とっても良い作品
だけれど、「百合」的にはもう一歩
以上の進展が欲しいわね。
でも、3巻に大きく期待できると思うわ!
総評:●●●○○★★☆
このシリーズの感想はこちら。
●「ひとひら」1
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ちょうどアニメでは、今このあたりをやっていて、
内容的には非常にいい感じです。
表現の方には、まだ不満がありますが(溜息)。
なまじストーリー自体がいいと、かえって、
もっと描き様があるだろう、とか思ってしまうんですよね。
なので原作は、アニメが終了するまで、お預けにしときます。
そっちを読んだら、もっと不満が出そうですから。
投稿: Mark | 2007.05.18 18:46
コメントありがとうございます。
★Mark様
>内容的には非常にいい感じです。
うわ。それは楽しみです。
>なので原作は、アニメが終了するまで、お預けにしときます。
DVDのリリースは夏以降かと思って原作を
先に読んでいるのですが、7月からリリース
だそうですね・・・
う~。原作は予想以上に巧かったので、アニメを
先に鑑賞すべきでした(汗)
情報、感謝です。
投稿: 虚人ねこ | 2007.05.18 23:57
>うわ。それは楽しみです。
解りづらい書き方をしてしまったみたいで、すみません。
麦の決意や、野乃の意志、あるいは美麗の思いなど、
描こうとしている内容は、とても良さそうなのに、
それがアニメとして、十分効果的に表現されていない、
と書けば、いくらか解りやすいでしょうか。
どちらにしても、アニメ版にはあまり
期待しないでおいた方が、無難ではないかと。
仮に私の評価と違った感想をもたれたとしても、
予想外に良いと、何か得した気がするでしょうし(笑)。
投稿: Mark | 2007.05.19 18:35
コメントありがとうございます。
★Mark様
>それがアニメとして、十分効果的に表現されていない、
なるほど。原作を読んだ限りでは、アニメで原作の
テンポを出すのは難しいだろうと思っていました。
ちょっと間違うと、ただのぬるい会話劇になって
しまいそうな作品ですから。
>期待しないでおいた方が、無難ではないかと。
そうですね。原作付きアニメの基本かも(汗)
良いアドバイスありがとうございました。
投稿: 虚人ねこ | 2007.05.19 23:50