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2007.06.07

「ハニー&ハニー デラックス 女の子どうしのラブ・カップル」

竹内佐千子・作、メディアファクトリー・刊

サチコとマサコのカップルを通じて、レズビアンの
生態(汗)を描く漫画作品。シリーズ2作目です。

読後の第一印象は・・・今回は・・・うう、なんて
切ない展開・・・虚構ではない重さを感じます・・・

この作品は、ノンフィクション(と思われます)。
しかも、ビアンのついての内容なので、厳密には
「百合」とは言えないかもしれません。

ですが、「百合」ファンとしても興味深い点がある
のは確かです。そういう観点からレビューしてみます。

まず、興味深いのは「女の漫画道」です。

女性の方がゲイ(同性愛もの)の漫画を描いている。
不思議・・・という内容です。それは良いのですが、
男の描くレズはエロばっかり、というのは事実と
違いますよね。

レズもののエロ漫画は、今やかなり貴重品ですよ(汗)

しかし、アダルトビデオでは何故がレズものが
はっきりジャンルに成っているのも不思議です。
・・・まあ、要するに女同士の組んづほぐれつ
大好きな男性も多いということでしょうが・・・
それだと、逆にレズもののエロ漫画が少ない理由
がわからない・・・う~む。

あと、「百合漫画」を読んで「戻らないわ~」が
笑えました。

「セクシャルの秘密」も興味深いです。

ネット上で「百合」とレズものはどこが違うか、と
いうような質問を見かけますが、個人的にはポイント
はアダルトかどうかと、もう一つは「セクシャル/
セクシャリティ」
だと思います。

そういうことに興味がある人に、是非読んで欲しい
内容です。判りにくいことを、判りやすく表現でき
ていると思います。

あと、ゲイのイベントレポートや、ちょっとエッチ
な内容もあります(汗)このあたり、普通の「百合」
ファンは引きそうな部分ですね(汗)

でも、個人的にはあからさまなセックス表現では
ないのが良いと思いました。

そして、「本が出てから…」「それから…」・・・
これが切ないのです。
序で、「百合」ではないと言いながら、ホロっと
してしまいました。

ビアンのカップルは長持ちしないと聞きますが、
本当にそういうものなのでしょうか・・・(泣)

では、総評。

フューシア:わたくしは4点。ほら、「百合」もの
ってくっついたらエンドじゃない。
でも、その先にも興味あるわよね。この作品のように
普通のカップルの日常描写ってみてみたいわ。
ところで、アレサちゃん。ネコはもてるんですって!

アレサ:なぜ私に言うかっ!

フューシア:ア、アレサちゃん。タチだったの??

アレサ:もう釣られてあげない。
私は2点。「百合」がとするなら
「ビアンもの」は現実よね。現実をよく知っている
から夢が綺麗に見えるということもあると思うな。
そういう用途にも良い作品だと思う。

総評:●●●●○★★☆

このシリーズの感想はこちら。
「ハニー&ハニー 女の子どうしのラブ・カップル」

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コメント

待あってました!

やっぱ虚人ねこさんもこの本読んでたんですね。

しかし、百合もこのシリーズも中山可穂も等しく楽しんじゃう私ってなんなんだろう(ついでに言えば男女ものも楽しむが、「真紅の薔薇に砂糖菓子」というパターンはあまり好きでなかったりする。「真紅の薔薇……」というには、カップルの片方に男性的な行動や容姿と華やかさを、もう片方に女性的な容姿と多少の地味さを与えたというパターン。いくつも思いつきませんか? ……てなんかズレてきてる。うちでもこの話題扱うか)。

ラストは驚きましたが、まあ、仕方ないよね。


コメントありがとうございます。
★べにすずめ様

>「真紅の薔薇に砂糖菓子」

男性向けメディアでは、男性的な女性キャラって
ウケが悪そうなので、意外と少ないと思います。
ただ、深見真氏のような、強い女性キャラと
「百合」に親和性を感じている作家にはこの傾向
が強いと思います。

やはり、女性向けのメディアの方がこのパターンは
多い気がしますね。
メジャーなところでは「おにいさまへ…」「パロスの剣」
とかかな。「ティー・パーティー」シリーズも、そう
いえるかも。

女子校とかで男性っぽい生徒が人気になるという
のはよくあるようですし、このパターンは王道なの
かもしれません。

その王道っぷりが、なんだかイヤというのは理解
できます。

・・・と言いつつ、私は「百合」なら何でも来い!
というスタンスですが(汗)

>ラストは驚きましたが、まあ、仕方ないよね。

あっさりしているのが、現実っぽかったです。
ああいう切なさは、ドラマでは出しにくいかも。

レビューご苦労様です。
>レズエロ漫画
まるごと、レズエロというのは少ないですが短編の2、3作品がレズエロだったり、「大人の事情」で男がやや絡むものの最終的には女性同士に落ち着く作品も含めれば結構多いのではないでしょうか。

>アダルトビデオでは何故がレズものが
はっきりジャンルに成っているのも不思議です。

AVを好んで見る男は、女の子同士が好きなのではなく、「混ざりたい」だけです。
まさに外道―!
それにAVに出てる女性は、基本的にレズビアンではなくバイセクシャルだと思います。

>ビアンのカップルは長持ちしないと聞きますが、
本当にそういうものなのでしょうか・・・(泣)
そういう人もいるし、そうじゃない人もいるかと。
ですが、基本的に世間は悲劇的なもの(同性愛の場合は特に顕著)が好きだから、そういう作品がピックアップされやすいというのはあると思います。
でも↓
http://blnd.sakura.ne.jp/index.html
↑この方のHPをみれば、悲観する程じゃないと思いますよ。

コメントありがとうございます。
★ONE様

>まるごと、レズエロというのは少ないですが短編の2、3作品がレズエロだったり

私の少ない(汗)知識から言えば、短編でレズもの
という単行本も少なくなったような・・・
昔は多かったのですが。

>AVを好んで見る男は、女の子同士が好きなのではなく、「混ざりたい」だけです。

これはそうなのでしょうね。混ざりたいというか
ある種の臨場体験をしたいのでしょうね。
エロゲなども同じく、男の顔が出ませんし(汗)

>ですが、基本的に世間は悲劇的なもの(同性愛の場合は特に顕著)が好きだから、

なるほど。この可能性を失念していました。

>Beautiful Lesbos Never Die! (BLND)

これは面白そうなサイトですね。ビアンが「百合」
をどうみているのかという参考になりそうです。

教えて頂いて感謝です!

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