「オイレンシュピーゲル」壱
冲方丁・著、スニーカー文庫・刊
未来のドイツ・ウィーン(ミリオポリス)。四肢を
機械化された三人の少女たち(涼月、陽炎、夕霧)が、
凶悪テロリストと戦うアクションバイオレンスノベル
です。
読後の第一印象は・・・う~む。かなり好き嫌いが
分かれそうな作品です。「百合」要素もあるには
ありますが、微妙です・・・
本作は実にアクションバイオレンスです。
スピード感を信条としているような文体は、慣れない
とわかりにくい印象や雑な印象を持ってしまいそう
です。
あと、涼月たち3人とも非常に暗い過去を持っている
のと、やたらと手足が壊れたり切れたりする展開は、
なんというか、実に狙っている感じがして、ちょっと
引くかもしれませんね(汗)
ただ、お話はそれほど暗い印象はなく、どちらかと
いうとB級映画のような明るさはあります。
(ただ、この点も人を選びますが)
で、肝心な「百合」としては・・・三人娘のうち、
陽炎が夕霧のことを好きらしいのです。
ただし・・・陽炎は男好きそうなキャラで「百合」
という雰囲気を作品中から感じることはできません
でした。
まあ、男好きというのは、利用するためだけらしい
ので、妄想は可能なのですが・・・私にはそこまで
のパワーは引き出せませんでした(汗)
ただ、ライトノベルとしてはスタイリッシュな雰囲
気もするし、未来のヨーロッパのきな臭い感じも
ノベルとしては悪くないし、三人娘の名前は文化保存
のためで、本当は日本人ではないとか、そういう
設定は面白いと思いましたが・・・
では総評。
わたくしは1点。途中、あ、これは
「百合」だわ!と思うところもあった
のだけれど・・・思い違いだったわ・・・
私は1点。やはり狙いすぎだと思う。
こういうのが好きな人は大勢いそう
だけど、私はちょっと・・・
総評:●○○○○★☆☆
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オイレンシュピーゲル 1 (1) 作者: 冲方丁 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2007/01 メディア: 文庫 面白かったー。けれど、なにか物足りない! 冲方丁はなんかもっともっと黒いはず! 2巻が黒いのでそれが楽しみ。感想はこちら。 読んでいる最中に秋山が感じていた... [続きを読む]
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