「最後の制服」3
袴田めら・作、芳文社・刊
実は3巻の感想をまだ書いていませんでした。
なんというか、読んで、この作品が終わるのが怖くて(汗)
でも、今年ももうすぐ終わるし、さすがに来年の作品に
する訳にもいかないので、意を決して読みました。
お話は・・・椿ヶ丘学園に通う女の子達の愛しくて
切ないガールズラブストーリー。最終巻です。
人物を整理するため、3巻のはじめの段階の人物
関係図を作ってみました(汗)
読後の第一印象は・・・珠玉の名作です!「切ない」
という言葉はこの作品のためにあります!
今後「百合」漫画を紹介せよと言われたら、最初に
この作品を紹介します!
2巻の最後では、藍が楓子に「好きだ」よ言ってしまっ
たところまででした。
藍が楓子の関係、紡と紅子の関係はどうなるのか・・・
それが3巻の焦点になってきます。
この2つのカップルの展開は、正直かなり意外でした。
(それぞれ別の意味で)
でも、それぞれ、愛しくて切ない気持ちがとても良く
描かれていて、私の心臓わしづかみでした。
告白が空振りで、それでも、淡々と日々が進み、顔を
合わせないといけない、そういうちょっとした甘痛さ
も実にグッドでした。
実は、最後の展開に不安があったのですが、袴田めら
氏は最高のパフォーマンスを発揮したと確信しました。
さらに、珠美と杏のストーリーの切ないこと!!
珠美のような容姿に難のある(汗)キャラクターでここ
まで感情移入できるのが素晴らしいです。
そして、杏。
「影を慕いて」~「あついさむいあつい」の展開は
涙無くしては読めません!!
56ページの杏の顔は、今見てもじわっと泣けます。
ああ!袴田めら氏は「切なさ」の天才です!!
この作品については細かいことを書くのがむなしく
なります。(私の表現では絶対及ばないし)
まだの人は、是非是非読んでください。
では総評。
わたくしは5点5点5点5点5点!!
「百合」ファン必携の書だわ。「百合」
ファンなら絶対に3冊そろえて、孫子の代まで読み継
ぐように!「百合」憲法第一条は決定!
憲法って(汗)
私は3点。やはり袴田めら先生は巧い。
そして「百合」を熟知している。最近ちょっと影が
薄いかなと感じることがあるけど、このレベルの作品
を描ける人はそうはいない。大丈夫だと感じた。
総評:●●●●●★★★
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