「鋼鉄の白兎騎士団」V
舞阪洸・作、ファミ通文庫・刊
剣と魔法の世界。女性ばかりで構成された白兎騎士団
の物語。シリーズ5巻目です。
前回、クーデターにあった王子を拾ったガブリエラ達
の小隊。王子を助け、白兎騎士団を経済的に援助して
もらおうと行動を開始します。彼女らの取った行動
とは・・・。
本日は久しぶりに二人がレビューいたします。
相変わらず文章のテンポが良いよね。
400ページという、ライトノベルにして
は少しヘビーな分量だけど、グイグイ読ませる。
この辺りの手腕は流石にライトノベルのベテラン作家
という感じ。
ぶつぶつ・・・
ただ、お話のテンポは良いけど、主人公
のガブリエラ達の影が薄くなっている
のは否めないね。20人以上の女性キャラがいるわけ
だし、ガブリエラを目立たせて、他のキャラも立てて
というのが難しいのは判るけど・・・
ぶつぶつ・・・ガキ・・・
え?なに?オリジナル般若心経?
あのガキ~!!
わ~!わ~!わ~!そんなこと言ったら、
またクレームが来るよ!
・・・まあ、フューシアらしい反応ではあるけど。
大勢の女性の中で女装でいられるガキ
なんて、ロクなもんじゃないわ。それ
って、なんてエロゲ?てなものよ!!
まあ、良いじゃない。カッシウス王子は
まったく影が薄かったし、王子になびいた
女性キャラクターはたったの二人だし。
まあ、ジアンちゃんだから・・・ってワケ
にはいかないのよね。ジアンちゃんはガブ
リエラちゃんとは仲が良かったし、タダでさえ、キャラ
クター同士の関係が濃くないこの作品にあって、ジアン
ちゃんはいじられキャラだから、関係を強くする役割が
あったと思うのよね。
ジアンがどうとかいうより、この作品の
キャラクター同士の関係の薄さ自体に問題
があると思うなあ。女の子達のおしゃべりシーンは毎回
楽しいのだけど、誰が、誰をどう思っているとかが
少ないよね。キャラクターの数に比べて。女が大勢いた
ら、もっといろいろありそうだけど。
そうなのよね・・・もう少し「百合」要素
があれば、あんなガキなんて眼中にない
はずだもの。・・・序盤でセリノスちゃんがレフレン
シアちゃんに憧れの感情を抱いているシーンは嬉しかっ
たけれど。
文句を言いつつ、そんな細かいところを
チェックしているのもヒューシアらしい
か・・・
女性キャラが多いからこそ「百合」を
すべきなのよ!そうすることで、キャラ
クター同士の起伏も生まれるじゃない!
まあ、同感だけど、作者次第だから、
こればっかりは・・・じゃ、総評いこ。
私は2点。「百合」度は低かったけどラノベとしては
普通に楽しめたかな。
わたくしは0・・・1点にするわ。もう
一度3巻くらいの「百合」度にならない
かしらね。
そういえば、この巻に「ミネルヴァ姫」が
出てくるよね。舞阪洸先生って、あの頃
から、本質的には変わっていないのかもね。
総評:●○○○○★★☆
このシリーズの感想はこちら。
●「鋼鉄の白兎騎士団」I
●「鋼鉄の白兎騎士団」II
●「鋼鉄の白兎騎士団」III
●「鋼鉄の白兎騎士団」IV
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