「キディ・グレイド劇場版 第二部-メイルシュトローム(氾濫篇)-」&「第三部-トゥルースドーン(黎明篇)-」
5年前にTV放送されていたアニメの劇場版(総集編)の
第二、三部のレビューを一気に行います。
観賞後の第一印象は・・・DVD版ではあまり感じなかっ
たのですが、この作品はやはり「百合」かも(汗)
一気に観て、そういう気にさせられました。
さて、お話は・・・エクレールとリュミエールに粛正
命令が発せられ、追われる立場になった辺りからです。
まあ、DVD版の感想は書いているので細かく書きません
が、中盤までの展開は本当に面白かったですね。
物語の大変動っぷりは見事でした。
ただ、新エクレールとリュミエールの登場辺りから
お話がちょっとおかしくなるのです。
旧エクレールとリュミエールが沢山出てくるのですが
設定はどうあれ、見た目がコメディっぽく見えてしま
っていますよね。そして、この頃からESメンバーの
能力が語られ出して、あれあれ??と思ってしまいます。
(能力があまりに突飛なので、語られると逆にだまされ
ているような気分になります)
映画版でもそういうところはありましたが、ほんの
少し整理されて、判りやすくなっている印象は持ち
ました。
第三部。これをみて気づいたのですが、この作品で
「百合」的に一番盛り上がるのはこのパート(TV版では
20話)ですね。映画版ではTV版よりエクレールとリュミ
エールの200年以上にわたる関係が表現できていたと
思います。
ただ、最後の展開はやはり味付けに少々難アリです。
TVで感じた混乱は無かったし、お話の筋は通っている
とさえ感じたのですが、ESメンバーの能力とアールブ
の扱いの変さはやはり納得しにくかったです。
結局みんなノーブルズが嫌いなわけで、能力もある
のに、なんであんな展開になるのだろう・・・と思っ
てしまうのですよね・・・。
ノーブルズ側に有力なキャラが一人もいないという
のもドラマとしては不十分だと思います。
あと、映像特典の監督インタビューで、一番好きな
キャラとして、エクレールとリュミエールと語って
いましたが、個人的には、少し違うと思いました。
この作品は完全にスーパーヒロイン・エクレールを
描きたかったと思うのです。
その試みは大成功していると思います。
エクレールって、元気・お色気・母性的・英雄的とい
うポジティブな所から、内向的な面や暗い過去まで
持っている、本当にスゴいヒロインなのです。
この作品ではそれらが全て描けていると感じました。
でも、全て持ちすぎていると思うのです・・・リュミ
エールは支えにはなっているのですが、エクレールは
自立もできるから、リュミエールが霞んでしまうの
です。
そういう指摘をする人はそう多くはないと思うのです
が・・・「百合」好きはそこに目が行ってしまうの
ですよね・・・
この作品が「百合」として感情移入しづらい原因は
そこにあるのだと感じました。
「キディ・グレイド2」ではバディ二人の描き方の
平行化して欲しいですね。「百合」っぽくなるかどう
か、というのは、私は楽観していますが(汗)
では、総評。
わたくしは3点。「百合」の純度として
は2点くらいだけれど、二人の設定だけ
で+1できるわ。それくらい「百合」的にロマンのある
設定よね。わたくしとしては過去の描写でもっと
リュミエールちゃんを立てて欲しかったわ~
私は2点。本当は3点つけたい作品だけど
最後の調理方法がどうしても-1させる。でも、
「キディ・グレイド2」には期待してる。同じ失敗
は絶対しないと思いたい。
総評:●●●○○★★☆
アニメ版の感想はこちら。
●「Kiddy Grade」CASE.1
●「Kiddy Grade」CASE.2,3
●「Kiddy Grade」CASE.4,5
●「Kiddy Grade」CASE.6,7
●「Kiddy Grade」CASE.8,9
●「Kiddy Grade」CASE.10,11
●「Kiddy Grade」CASE.12
映画版の感想はこちら。
●「キディ・グレイド劇場版第一部-イグニッション(覚醒篇)-」
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