「コミック百合姫S」VOL.3 (前編)
一迅社・刊です。
毎年4月1日はエイプリルフールネタをやっていたのです
は、今年は通常通り行きます(汗)
もうVOL.4も出ているというのに、今頃VOL.3の感想です。
(毎回書いていますが)
読後の第一印象は・・・「S」誌はやはりコメディ中心
になるのでしょうね。一般的にはこちらの方が取っつき
易いのかもしれませんね。でも、良い感じの作品も多し!
ではいつもの如く、一作ずつレビューいたします。
●「Flower*Flower」2nd 石見翔子・作
2 話目です。物語にちょっと動きが出てきましたね。
個人的には石見翔子氏はストーリーテラーだと思って
いるので、ニヤリ(期待通りの動き)という所です。
あと、ちょっと切なくさせるのも良いです。そうそう
ニナが朱のことを男と思っているという状況をどのよう
に料理するのでしょうね。楽しみ。
●「ひまわり咲いた」黒柾志西・作
この作家が「百合」ものを描くとは・・・。とちょっと
驚きました。お話は、姉妹と姉妹の姉の方だけを好きな
先輩という設定が新鮮でした。「百合」的にはまだまだ
初心者という感じはするのですが、今後に期待。
●「コノハナリンク」玄鉄絢・作
玄鉄絢氏の期待の新連載ですね。最初、アレアレ?と
思わせる漫画的レトリックを使用しているのですが、
個人的にこういう狙った演出は好きです。
「百合」系ではこういう事をする作家は少ないので、
嬉しい所です。ただ、玄鉄絢氏がたくさんの女性キャラ
を描くと、お話が判らなくなってしまうので(汗)2,3の
カップリングに注視してお話を進めて欲しいです(汗)
●「カシオペア・ドルチェ」髙木信孝・作
おお。髙木氏の事だからなかなか「百合」的にならない
のでは?と思っていたのですが、意外にもガチ「百合」
展開です。主人公のアンナがエルザの方に気がある、
というのは「百合」的にも良いですね。主人公が同性
を好きになったことを悩む、という展開はアリガチです
が個人的には好きです(汗)
●「会長と副会長」袴田めら・作
会長と副会長の性格付けが良いですね!
「S」誌はフルコンタクト(汗)「百合」が多いのですが
この距離感を表現しているのは流石、袴田氏です。
好きな人にキツイことを言われるというのは甘酸っぱ
くてとても良いです。
●「花のゆりな組!?」小梅けいと・作
友達をネタに「百合」小説を書いてしまう腐女子という
設定や、百合菜と聖子の関係は良いのですが、お話が
少しまとまりが無いような・・・(汗)委員長と有栖さん
の描写があと1ページ欲しかった~。まあ、ページ数
が少ないのでしょうがないかな。
●「体内回帰」吉富昭仁・作
おお!巧い作品です。詩的なところと、エロというほど
ではないけど、濃厚で性的なところが、意外なほど
マッチしていますね。典型的な「百合」作家で、こう
いう所を狙っている人は少なかったので、実に新鮮。
吉富昭仁氏は長編より、こういうハッとさせる短編の
方が上手ですね。
後半に続きます・・・(汗)
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