「暁色の潜伏魔女」2
袴田めら・作、双葉社High Action Comics・刊
「百合」の名匠、袴田めら氏が一般誌で描く本作。
「百合」的にメインではないということは1巻で判って
いたのですが、袴田めら氏は非「百合」のまま終わる
はずがない!ということで、期待しながら2巻を読み
ました。
お話は・・・1巻で主人公・暁は実の姉が夜先輩だった
ということが判明。2巻はイベントをメインにしつつも、
メインキャラクターたちの恋愛模様がゆれ動きます。
読後の第一印象は・・・「百合」的には1巻よりは得る
ものが多いです。でも、袴田めら氏が「百合姫」系で
描いている作品に比べたら・・・
・・・まあ、比べるのがおかしいのですが(汗)
イカニモ「百合」な作品と比べて、この作品は男性
キャラの領分も多くなっています。個人的には「百合」
作品に男性が出てきても、全く読む気がなくなるほどの
アレルギーではないのですが、気になる人は気になる
でしょうね。
しかも主人公の暁も男性が好きみたいですから。
2巻では夜先輩の妹ラブッぷりには救われるのですが
暁と親友の時子が同じ男性キャラを好き、というのが
何とも「百合」へののめり込みを阻害します。
ただ、流石は袴田めら!というエピソードもあります。
それが第十二話「夢を見る魔女」です。思い通りの
夢をみられるしおりを手に入れた暁たち。自分の欲望
を夢の中で叶えようとするが・・・というお話なのです
が、ちょっと変わった先輩・望月智(時子激ラブ)が
と~てっも切ないのです!!
「最後の制服」の如月あさぎと言い、袴田めら氏は
こういうキャラクターの扱い(というか活躍のさせ方)
が実に巧いですね。
今回このエピソードを読めただけでも収穫でした。
あと、夜先輩の暁ラブっぷりも所々あって、これも
目の保養です(汗)
ただ、実の姉妹だし、夜先輩も男性キャラが好き(?)
と思わせる所もあるし・・・
やはり本命は望月智!ですね。
では、総評。
わたくしは4点。第十二話だけで4点だわ。
智ちゃんの涙がとても切ないのよ~!
どうして時子ちゃんはあんな影の薄い男がいいのよ!!?
ガンバレ智ちゃん!応援しているわ!!
私は2点。1巻よりテンポが良くなって
いるし、「なごみ系」と言いつつ、キャラ
クター同士の思惑のシビアさも感じる。このあたり
さすがめら先生。でもやっぱり「百合」が欲しいね。
総評:●●●●○★★☆
このシリーズの感想はこちら。
●「暁色の潜伏魔女」1
袴田めら作品の感想はこちら。
●「最後の制服」1
●「最後の制服」2
●「最後の制服」3
●「フェアリーアイドルかのん」1~3
●「フェアリーアイドルかのん」4
●同人誌「evil and flowers」
●同人誌「メランコリック実験」
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