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2008.06.27

「黒薔薇」

吉屋信子・著、河出書房新社・刊

いよいよこの作品の感想を書くときが来ましたか・・・

風の噂では「屋根裏の二處女」の続編、しかも「屋根裏
の二處女」の甘さを覆すような作品らしいので、読むの
をかなり躊躇していました。

お話は・・・東京から片田舎の女子校に赴任した章子。
田舎生活に馴染めない中、一人の女生徒・和子に惹かれ
ていく・・・という内容です。

読後の第一印象は・・・ラストは悲劇です。でも14章
までは皮肉とか抜きでコメディかと思って読んでいま
した(汗)個人的には「百合」的にも非常に良いと思い
ました。

とにかく主人公・瀧川章子先生の妄想ッぷりが面白い
のです。同性しか愛せない自分の正当性を滔滔(とう
とう)と頭の中で論じたり、和子の妄想をしたり、自虐
モードになったり。

自分の好きなものを饒舌に絶賛するかと思えば、嫌いな
ものに対すしてはこっぴどくこき下ろすし(汗)

# 個人的にお気に入りの表現は(汗)不味いカステラを評
# して「田舎町のカステラ、歯にねちゃねちゃ。」
# この表現がなんだかかなり気に入ってしまい、本当に
# カステラを買ってきて食べました(汗)
# 美味しかったですが。

さらに躁かと思えば鬱になるし。
ある意味「あずまんが」ゆかり先生より先生に向いて
いないのではなかろうか(汗)

確かに、人間味あふれるキャラなのです。好きなものは
好き、嫌いなものは嫌い、それゆえに盲目的にもなる。
そういうキャラって惹かれますね。個人的に。

「百合」的には・・・その章子先生が美しい和子に萌え
萌え
(この表現が一番近いでしょう)する様がとても良い
のです。

一方的に好きになってから、学校行事で和子と交流する
度に胸をときめかせている様子はまさに「百合」です
よね。

ただ、最初に書きましたがこの作品はラストは悲劇
です。(15章で文体が変わるので、途中で方向転換した
のでは?とも勘ぐってしまいます)

また、確かに「屋根裏の二處女」の後日談ともとれる
箇所があり、あの二人が"裏切り"によって仲違いした
ことも書かれてあります。(とても短いですが)

ですが、この作品、とても憎めないのです。
「百合」ということもあるし、章子先生の性格も好き
だし。「屋根裏の二處女」と切り離して考えることも
不可能ではないですし。

あと短編(「黒薔薇」の続編とも取れる)「鉛筆」
「夏草」もとても味のある「百合」だと思います。

人を選びそうな本ですが、個人的には好きな本
言えます。

では、総評。

フューシア:わたくしは5点。「屋根裏の二處女」の
後日談は少しショックだったけれど、あの
作品で花咲いた「百合」は不滅なのよ!
この作品もとても良かったわ。最後の「若き魂の巣立
ち」
というエッセイは結局の所「百合最高!」
言っているのよ!流石、吉屋信子先生!

アレサ:私は3点。確かに変なテンションだし
ツッコミ所の多い作品だけど、吉屋信子
という作家を語る上では必須の作品だと思う。
この作品が1925年に書かれていたとは、日本文学恐る
べしね。

総評:●●●●●★★★

吉屋信子作品の感想はこちら。
「伴先生」
「小さき花々」

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