「レズビアン少女愛」
千之ナイフ・作、青林堂・刊
10年以上前「正しいエロ漫画の描き方」というムック(?)
本が出ていました。その中で千之ナイフ氏がこう書いて
いたのを思い出しました。
「千之ナイフ氏はなぜレズものを多く描くのですか?」
という質問に対して・・・「男の尻はキタナイ!」(汗)
「百合」という志向が固まっていなかった頃の懐かしき
思い出でございます(汗)
さて、そのエロ漫画の大御所、千之ナイフ氏が「百合」
全盛(?)時代に描いたレズもの。これだけで興味が沸い
てきますよね。
この作品は少女レズビアンをテーマにした6作(内1作は
前後編)の短編集です。
読後の第一印象は・・・ううむ。良い意味でも悪い意味
でも千之ナイフ氏の作品でした。
まず、この作品はタイトルに合わず(汗)男性もよく出て
きます。しかも、カラミます(汗)
男のカラミ率は6本中4本です。まあ、決して低い率では
ないですね(汗)
この時点で、現在普通の「百合」ファンにはおすすめ
しにくい作品なのは事実です。
# 千之ナイフ氏の過去の作品を知っているなら、驚くに
# 値しないと思いますが。
しかも、男性キャラも影が薄いくて、AV男優のような
立ち位置なのです(汗)
このあたり、やはり古典的なエロ漫画からは脱していな
いなあ、と感じざるを得ませんでした。
しかし、懐かしい感じの絵柄やお話は、とても味わい
深く感じました。現在のエロ漫画にはない、そこはかと
ないエロスや作者自身の美学のようなものを主張して
いる点では、流石にエロ漫画の大御所です。
男の絡まない「廃墟の天使」「KISS」は深くはないです
が、甘い官能漫画として楽しめるし、男は絡みますが
「蜘蛛婦人」のラストは「百合」としても悪くないし
・・・まあ、千之ナイフという作家を知らなくても、
後学(汗)のために読むのも一興かと思います。
(もちろん、おすすめはしませんが)
・・・一応アダルトなので、評価は保留させていただ
きます。
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