「天才魔法少女トリオがいく!それは、卒業からはじまるのだよ」
山本豪志・著、徳間書店Edge・刊
「百合」スピレーションで買った作品です。さて、当た
るか外れるか。
お話は・・・舞台は魔法を軍事に使用するファンタジー
世界。本編の主人公・ぷるす、ミヌス、アイマの3人は
魔法学校に通う、優秀だが問題の多い生徒だった。
卒業を控えたある日、一人の教官が遺体で発見される。
これを機に、次ぎ次ぎに起こる事件。3人は真犯人を
割り出せるか。という、魔法学園推理ノベルです。
読後の第一印象は・・・ノベルとしては興味深い作品
ではあります。しかし、「百合」はかすりもしません
でした(汗)
最初に結論をかくと、私の「百合」スピレーション。
今回は見事に外れました(汗)
ノベルとしても、正直出来の良い作品ではありません
が興味深い作品である、とは思いました。
まず、この作品の問題点を挙げるなら・・・
読みにくいのです。実に(汗)
良くできたノベルはリズムがあって、読者はその調子
が判れば、スラスラと読めますよね。
この作品は独特なリズムはあるけど、ノレないのです。
(ノリを削がれる文体というか)
しかし、この作品がデビュー作だろうし、それは致し方
ないと思います。レトリック的な面はプロでも経験を
積まなければ難しいでしょうし。
もう一つの問題は、主人公3人に華がないというか、
よくあるラノベのような取っつきやすさはありません。
ただ、お話の展開は(ツッコミ所もありますが)なかなか
に面白いと思います。
してみると、作者はラノベより推理小説を読んで育った
のかもしれません。
個人的には、一見ライトな魔法世界で意外にも(人が死ぬ
程度に)硬派な推理ものになっているという点は新鮮
だったです。それだけでも楽しめました。
「百合」的には・・・強いて挙げれば、アイマがミヌス
にある種の尊敬を抱いている、という位です。個人的に
はアイマをもう少し目立たせて欲しかったですね。
(アイマは良い男好きなのですが、それでも動かしよう
によっては「百合」妄想できることもあるし)
では、総評。
わたくしは保留するわ・・・。もう少し
3人の仲をウエットに描いて欲しかったわ。
続編があるなら是非「百合」分を~。
私は2点。難点は多いけど、憎めない作品
だった。
総評:-----★★☆
« 「落花流水」3 | トップページ | 「わさびアラモードっ!!」弐 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント