「クルリのヒトトセ」
樋口彰彦・作、角川書店・刊
漫画版「ルー=ガルー」の作画を手がけている樋口彰彦
氏のオリジナル作品です。
お話は・・・21世紀後半。人類はピクトというロボット
と共に生活するようになっていた。主人公・クルリは
ピクトを開発した一家の娘。父の都合で田舎にあずけ
られることになるが、そこで、最新型のピクト・キュー
ちゃんと出会う・・・というハートウォーミングストー
リーです。
読後の第一印象は・・・いわゆる、人間とロボットの
心の交流を描いた作品です。ちょっと良い話過ぎるよう
な気もしますが、「百合」的には良い感じです。
こういう、未来世界の人間とロボットの交流を描く作品
は、ある意味古典的ですよね。悪く言えば手垢がついて
いるというか。
この作品も、コンピュータ用語のおかしさも相まって
どことなく古くさい感じがします。
しかし、絵の巧さと清涼感、そして軽い「百合」要素の
おかげで、アリガチ感はかなり払拭されていると思い
ます。
さて、その「百合」要素ですが、もちろん、人間の少女
クルリとロボットの少女キューちゃんの関係です。
キューちゃんは最新型。人間の心に近い実装をされて
いるので、嘘をついたりもするのです。
そのために、クルリともケンカしたりします。
こうなると「百合」的には期待ですよね(汗)
友情「百合」としてはしっかり描かれていると思います。
ロボットであるという点を気にする方はいると思うので
すが、それなりに良作だったと思います。
では、あの二人のコメントです。
わたくしは3点。ロボット少女・・・
うふふ。わたくしなら完全なる「百合」
少女に仕立てるわっ!!
バカ妄想はそこまで。私は2点。良い話
だけど、ちょっと臭いかな・・・という気
がしたなあ。でも、そういうことを気にしない方には
おすすめ。「ルー=ガルー」のような暗さはないし。
総評:●●●○○★★☆
樋口彰彦氏のほかの作品の感想はこちら。
●「ルー=ガルー 忌避すべき狼」1
●「ルー=ガルー 忌避すべき狼」2
●「ルー=ガルー 忌避すべき狼」3
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