「三ツ星クリーニング」
かずといずみ・作、JIVE・刊
短編・長編漫画では「百合」要素も多い、かずといずみ
氏が「いずみ」だった頃に同人誌で発表した4コマ漫画
を収録した商業誌です。
クリーニングさんや本屋さんといった職業ネタを中心
にした、意外と普通の4コマ漫画集です。
読後の第一印象は・・・残念ながら「百合」要素は
ほとんどありません。でも、かずといずみ氏の作風の
変化が面白いです。
この作品集で一番興味深いのは絵柄の変化かもしれま
せん。
かずといずみ氏は以前から素朴で可愛い感じの絵を描い
ていたのですが、だんだん等身が上がり、素朴で可愛い
感じの中にもキラっとした華やかさが入ってくる過程
がよく判ります。
特に「三ツ星書店」は11話もあるので判りやすいです
ね。そういう意味では、かずといずみ氏ファンなら買い
の作品集だと思います。
・・・しかし、「百合」的にはかなり低調です。
かずといずみ氏は同人誌の短編ではほとんど「百合」
要素が入るのですが、この作品集は意外なほど「百合」
要素が少ないのです。
強いて挙げれば少女の漫画家を描く「締め切りです」
のすいかと順の関係くらいです。でも、それも「百合」
というにはもう1ヒネリ欲しいところですが。
あと、4コマのネタは意外と普通に笑えます。
(「意外」は失礼かもしれませんが・・・)
作者は4コマ漫画「ちょこパフェ」でデビューしたので
あり、あとがき漫画にも4コマ漫画誌を良く読むという
ことを書いているので、それなりに研究しているので
しょうね。そういう(萌え系ではない)「普通の4コマ」
ッぽいネタが多いです。
・・・まあ、「百合」的には残念ですが、作者のファン
なら是非おすすめしたい作品集でした。
では、二人のコメントです。
わたくしは1点。「百合」要素が~。
でも、可愛い絵に癒されるわ~。「絶対
衝激」5巻を観た後は、この作品がまるで天使のよう
に感じられたわ。
あの作品名を出すとかえって失礼だって。
私は2点。私もかずといずみ先生の絵は
好きだから、こういうレアものが読めたのは嬉しい。
総評:●○○○○★★☆
かずといずみ氏の他の作品の感想はこちら。
●「小さな惑星の小さなお話」
●「貧乏姉妹物語」1
●「貧乏姉妹物語」2
●「貧乏姉妹物語」3
●「貧乏姉妹物語」4
●「ちょこパフェ」1
●「ちょこパフェ」2
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