「鋼鉄の白兎騎士団」VII
舞阪洸・作、ファミ通文庫・刊
剣と(稀に)魔法の世界。女性ばかりで構成された白兎
騎士団の物語。シリーズ7巻目です。
先日8巻を買ったのですが、そのとき7巻を買っていな
かったことに気づきました。で、7巻を買ったのですが
8巻があるから・・・ということで即読みました(汗)
今回のお話は・・・カッシウス王(少年)の愛妾となって
いたジアン(この作品のメインキャラ)だったが、カッシ
ウス王の暗殺計画に巻き込まれ負傷してしまう。
この事件の知らせを聞いたレフレンシア(白兎騎士団の
実質的なトップ)は不穏な動勢を感じて、我らが遊撃小
隊とともに行動を開始する・・・という内容です。
読後の第一印象は・・・今回珍しく男性キャラが多く
出てきますね。しかし、それ以前にこれだけ女性キャラ
が多いのに「百合」分が少ない・・・
お話はいつも通りなかなか読ませます。
ツッコミ所はないではないですが、語り口が巧妙なの
です。多数のキャラクターが登場するにも関わらず
スムースに読ませるし、女性キャラがキャッキャして
いるシーンでも誰が話しているかも判りやすいです。
サービスがあるかと思えば、伏線の張り方も巧い。
このあたり、さすがラノベで15年以上食べている作家
です。ダテじゃないですね。
しかし・・・3巻以降「百合」度は低迷しっぱなしです。
これだけ女性キャラがいながら「百合」的にはミャクも
ないのです。なんというか、みんな女性的なウエットさ
がないんですよね・・・有能さはとても格好良いし
好感も持てるのですが。
まあ、彼女らは"騎士"なので、しょうがないのでしょう
が・・・
あと、主人公のガブリエラの影が薄いですね(汗)
ここしばらくガブリエラは奇策を考え出して、その後
仲間から(畏怖の念も込めて)からかわれるというシーン
しか出番がないような(汗)
さて、お話はいよいよ佳境です。1巻の序盤では戦争
状態だったのですが、その状況にようやくなりつつあり
ますね。
お話は盛り上がってきているのですが、少しでも「百合」
分欲しいなあ・・・
わたくしは1点。こんなの女性キャラが
多いのに、「百合」分少なすぎだわ~。
喩えるならクリープを入れないコーヒーだわ!
その喩え古っ!しかも完全にパクリだし。
私は2点。ラノベとしては間違いなく楽し
める方だと思うけどなあ。こういう女性観は舞阪洸先生
らしいといえばらしいよね。3巻が何かの間違いだった
のかもしれないなあ。
総評:●○○○○★★☆
このシリーズの感想はこちら。
●「鋼鉄の白兎騎士団」I
●「鋼鉄の白兎騎士団」II
●「鋼鉄の白兎騎士団」III
●「鋼鉄の白兎騎士団」IV
●「鋼鉄の白兎騎士団」V
●「鋼鉄の白兎騎士団」VI
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