「トランジスタ・ティーセット」01
里好・作、芳文社KRコミックス・刊
萌え4コマ「うぃずりず」の里好氏の新作です。「うぃ
ずりず」は「百合」的にはイマイチでしたが、これは
どうかな?
お話は・・・半田すずは秋葉原のアーケード下で電子部
品店を営んでいる女子校生。ある日、店の向かいにメイ
ド喫茶ができる。なんとその店長は昔引っ越していった
すずの大親友にして幼なじみの木場みどりだった!
不思議の街・アキハバラの現在と過去を描いたコメディ
漫画(シリアスもあり)です。
読後の第一印象は・・・漫画としても「百合」としても
「うぃずりず」より数段良いと思います。
作者は幼いころから秋葉原に通っていたそうで、この
作品で描かれる秋葉原は、かなりリアル・・・というか
等身大です。地元の人間ならではの視点が新鮮です。
また、変わりゆく秋葉原に独特の感傷を醸し出している
のも巧いですね。マスコミで報道される変わりゆく秋葉
原というイメージよりよほど地に足が付いていると思い
ます。
さて、「百合」的には・・・すずとみどりの関係も良い
ですが、すずの相棒的立場の須田さいりが良いのです。
判りやすいツンデレ少女で、みどりが帰ってきてすずと
イチャイチャするので、嫉妬に燃えるのです!
メイド喫茶にバリケードを張る展開は、個人的には好き
ですね。(嫉妬に駆られてとんでもないことをする、と
いう展開は結構好きです)
しかも、あまり報われないのです。それが妙に可愛そう
で感情移入します(汗)
でも、後半はさいりも目立たなくなるし、「百合」的に
は明らかに後退局面なのが残念ですね・・・
そうそう、最後のエピソードは男女の恋愛を描いたサイ
ドストーリーなのですが、やはり、作者はこういう感じ
の作品の方が巧いように思えました・・・
では、総評。
わたくしは3点。さいりちゃんの報われなさ
が不憫で良いわ~。もっと活躍して欲しい
のだけれど、このままフェードアウトなんていやよ~!
私は2点。この作者はこういう、ちょっと
クサい程度の感傷的な作品の方が巧いと
思う。この調子で「百合」にも進んでくれるとありがた
いのだけど。
総評:●●●○○★★☆
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