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2009.06.05

「六道ヶ辻 ウンター・デン・リンデンの薔薇」

栗本薫・著、角川書店・刊

先日死去された栗本薫氏への追悼として、久しぶりに
この作品(1996年出版)を読んでみました。

平安時代から続く名家"大導寺家"の興亡について語られ
る和風サーガ"六道ヶ辻"シリーズの2作目です。ここで
は大導寺家の系譜から"消された"、大導寺笙子という
人物に焦点が当てられます。

お話は・・・大正時代。私立の名門・青渓女学院が舞台
です。引っ込み思案の笙子は、同級生で日本人離れした
容姿を持つ向後摩由璃に強く惹かれていく。ある日、
同じく摩由璃に好意を持っていた尾崎鏡子に、笙子は
酷い虐めを受けてしまう。これを切っ掛けにして摩由璃
と笙子は急速に接近していくが、学園では恐ろしい事件
が!・・・という内容。

読後の第一印象は・・・かなりクセのある作品で、好き
嫌い別れそうですが、私は好き!です。

ガチ「百合」作品です。笙子が摩由璃と固く結びついて
いく過程の心の描写は、実に濃厚で見事です。「百合」
ファンなら誰しもクラクラくることでしょう。

しかし、初めて読んだ時は私はどうも好きになれません
でした。

確かにガチ「百合」なのですが、オカルト過ぎるように
感じるし、文章は饒舌過ぎるし、摩由璃の過去の設定
引っかかるし、何より感情移入するのには、摩由璃と
笙子があまりに"悪魔化"過ぎるような気がしたのです。

しかし、今回読んでかなり印象が変わりました。
一番変わったのが"悪魔化"への印象です。

妖しい魅力の摩由璃に惹かれていく笙子ですが、以前は
破滅的な道をたどる二人に不安を感じるばかりでした。
しかし、今回は魔に魅入られる気持ちよさというか不安
定さが不思議な安定感を生じさせる・・・ようなものを
感じました。

まあ、このあたり、私の嗜好が変わってきているという
自覚はあるので(汗)それをもってお勧めするには気が
引けるのですが(汗)

でも、オカルトさや饒舌さも悪くない、むしろこの世界
観を構築するには必要不可欠だったのでは?と思えて
きました。

色々な意味で、普通の「百合」好きでも取っつきにくい
部分も多いですが、正義の主人公が悪魔的になっていく
ような作品が好きな人にはお勧めしたい作品だと思いま
す。

では二人のコメントです。

フューシア:ああ~。良かったわ~。摩由璃ちゃんの
ような魔性の女の子に心も体も縛られて
いくのよ・・・。そして愛され抜くのよ~!美しければ
それで良いわっ!
ああっ!アレサちゃん、わたくしを縛って!!

アレサ:フューシアは体が硬いから難しいねぇ!
確かにかなりクセのある作品だけど、
ラノベでは味わえない濃密な作品だよね。心の底から
酔える良作だと思う。震えながら読んでください。

今回は敢えて点数を付けませんが、「百合」好きなら
読んで損はない作品だと思います。

栗本薫先生、良い作品をありがとうございました!
合掌。

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