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2009.10.27

「ラノベ部」3

平坂読・作、MF文庫J・刊

軽小説部(ラノベ部)に所属する仲間たちの楽しい会話や
日常をオムニバス的に描く、コメディノベル3巻(最終巻)
です。

読後の第一印象は・・・なんと、どろどろの展開!と
思いきや・・・。「百合」的にもグッド。

今回も軽妙なノリで笑わせてくれるエピソードは多い
のですが、後半くらいから主要な女性キャラ(文香とリ
ア)が一人の男キャラ(龍之介)が好きということが明確
になり、さらに告白展開も・・・さらに龍之介には幼な
じみ・美咲もいるし・・・というどろどろの展開になり
ます。(実際にはギリギリなりませんが)

それは良いのですが「百合」的には厳しいですよね。
ストレートのどろどろ展開なんて。

しかし、そこはさすがの平坂読氏というか「百合」要素
もちゃんと扱っています。
大人しくて、実は笑い上戸の
暦です。

暦は文香のことを好きらしいということは前から判って
いたのですが、今回のどろどろ展開に乗じて、本心が
明らかになります。
後半、泣ける展開になって、文香に告白・・・という
流れもあるのですが・・・。実際に告白させないところ
は平坂読氏らしいというか・・・(汗)

しかし、最後は暦が主人公格に扱われているのは一人の
「百合」好きとして嬉しかったです。平坂読氏はやはり
「百合」志向のある作家だと思いました。

また、最後のセカイ系へのアンチテーゼ的な思想という
か表明というかは平坂読氏らしくて良かったです。
(それでも「ホーンテッド!」のような得体の知れないパ
ワーは感じませんでしたが)

では、二人のコメントです。

フューシア:わたくしは4点。暦ちゃんの切ない心情が
良かったわ~。グッときたわ~。でも、
どうして告白させないのよ!平坂読先生のいくじなし!
いくじなし~!!

アレサ:友川かずき「青春」だね。フューシア
なかなか渋いね。
私は2点。平坂読先生ってやっぱり上手い。一見ゆるい
コメディなのに、最後に人生観を語るところなんて並の
ラノベ作家じゃできないよね。(作風と言ってしまえば
そうだけど)
本当に平坂読先生にはガチ「百合」作品を書いて欲しい
なあ・・・。絶対面白いと思うけど。

総評:●●●●○★★☆

このシリーズの感想はこちら。
「ラノベ部」
「ラノベ部」2
平坂読作品の感想はこちら。
「ホーンテッド!」
「ホーンテッド!2 コトコトクライシス」
「ホーンテッド!3 ラッシュ・アンド・ラッシュ」
「ホーンテッド!4 エンドレスラビリンス」
「ソラにウサギがのぼるころ」
「ソラにウサギがのぼるころ」II
「ソラにウサギがのぼるころ」III
「ソラにウサギがのぼるころ」IV

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