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2010.02.05

「オールド・フレンズ」上

朝倉卓弥・著、宝島社・刊

下巻のオビに「ガールズラブ」とあったので一も二もな
く買った本作です。本日は上巻の感想です。

お話は・・・物語ははるかとまこと、二人の少女の出会
いから始まります。15年後。まことからはるかの元に
届いた手紙からはるかはまこととの記憶を思い返します。
果たして15年の間に二人の間になにがあったのか・・・
という、サスペンス小説です。

読後の第一印象は・・・表紙は明るい色調で、美人の
モデルさんが写っていますが、中身はかなりの鬱展開
す(汗)「百合」的にはまだ結論は出ていませんが、大化
けしそうなポテンシャル
を感じます。

久しぶりにラノベではなく一般書籍の感想です。

表紙は一見明るめですが、中身は暗めのサスペンスです。
サスペンスと言っても派手ではなく、主人公・はるかと
まことの15年にも渡る関係を、丹念に綴っていくという
感じの作品です。

主人公・はるかは幸福な家庭で育ったけれど、20代で
母が亡くなり、父が認知症になり、働いている保育園の
父兄と不倫関係にあります(汗)

一方のまことは父がなく、母は男を引き込むような悪い
女であげくの果てに"ある事件"で服役中・・・という
なんとも鬱な設定です。

作中、はるかはずっと悩みっぱなしです。舞台になって
いる地方も田舎だし、終始重い雰囲気が立ちこめていま
す。

・・・しかし、もちろんそれだけではありません。

はるかとまことの関係は、時折の特徴的な事柄を二人の
視線で描くことで浮き上がっていきます。
幼い頃からお互いに感じている奇妙な心の動き・・・
これはいったい・・・というのが「百合」的にポイント
です。

全体的に重い雰囲気なので、二人の心が動くシーンは
いっそうの甘みを醸し出しているように思えます。

そして、あるときまことの心が大きく動きます・・・!

「百合」好きなら期待通りの展開と言えますね(汗)

ただ、二人の間には物理的な距離と、見えない壁が何層
にもあります。下巻ではこの壁を乗り越えられるのか、
はたまた、このまま鬱に沈むのかが注目ですね。
下巻を読むのが楽しみです。

では、二人のコメントです。

フューシア:わたくしは下巻まで保留するわ。
でも、まことちゃんの心の動きがドキドキ
ものだったわ。幼いころから感じているはるかちゃんへ
の気持ちがだんだん固まってくる・・・という課程が
冷静に描かれるのよ。このあたり、男性作家らしいわね。
良くも悪くも、ビアンもののような情念はあまり感じな
い作品
だわ。

アレサ:私も下巻まで保留。とても淡々としている
文体だけど、なかなか読ませるよね。
久しぶりにラノベ以外を読んだから、読むのに時間が
かかったけど。
あと、鬱展開だから耐性がある人にしかお勧めできない
ところがあるよね。

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