「あかね色シンフォニア」
瑞智士記・著、一迅社文庫・刊
「幽霊列車とこんぺい糖 メモリー・オブ・リガヤ」や
「あまがみエメンタール」で「百合」ファンを驚かせた
瑞智士記氏の作品です。
お話は・・・私立乙葉学園高等学校のDTM部(平たく言う
とデジタル音楽部)に入部した茜根そなと仲間たちの
ユルめのコメディノベルです。
読後の第一印象は・・・今回は明確に「百合」ではあり
ませんでした。続けば「百合」要素も出てくるかもしれ
ませんが・・・
この作品はどちらかと言えば近年の女の子部活漫画や
アニメのノリのラノベという感じです。
実は私も昔はDTMが好きだったので、DTMのウンチクや
テクニカルな話題が多くて、興味深い内容でした。
ただ、あまりにラノベを意識した文体や女の子部活漫画
のノリを再現しすぎていますよね。これは作者の意図な
のでしょうが、それが見えすぎている印象を持ちました。
ラノベとしては後半、ちょっと感動するようなシーンが
あるし、これで良いのかもしれませんが、瑞智士記氏の
他の作品を読んだことがあるなら、ちょっともの足りな
く感じるかもしれません。
「百合」的には・・・登場人物が女の子ばかりだし、
スキンシップ描写も多いのですが・・・これも瑞智士記
氏の他の作品を知っていたら物足りないですよね。
この作品が続刊するうちにガチな「百合」要素が出てく
るというミャクのようなものも感じませんでした。
しかし・・・続刊は期待はしています!
では二人のコメントです。
わたくしは2点。瑞智士記先生にしては
「百合」度が低くて残念だわ~。
でも、瑞智士記先生のことだから2巻では大輪の「百合」
が花開くはず!わたくし、期待しているわ!
私は2点。DTMというテーマ自体は珍しくて
面白かったけど、正直言って、あまりに
狙いすぎだと思うなあ。今までの作品があまりにエッジ
が効き過ぎだから、こういう丸っこい作品は逆に違和感
を感じるんだよね。でも、続刊は期待してる。
総評:●●○○○★★☆
瑞智士記氏の他の作品の感想はこちら。
●「幽霊列車とこんぺい糖 メモリー・オブ・リガヤ」
●「戦場のライラプス」
●「あまがみエメンタール」
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