「極上ドロップス」3

三国ハジメ・作、一迅社百合姫コミックス・刊

お話は・・・全寮制の女子校に入学した主人公前園小鞠。
けれど、寮の空きがなく、気むずかしいお嬢様・雪緒と
同室になることに・・・。そして、小鞠は下僕に?!

堂々の完結編です。急に居なくなった雪緒。それは小鞠
との関係が発覚したから?!という展開です。

読後の第一印象は・・・ちょっとベタですが、こういう
ハッピーエンドは良いですね～。

この作品が3巻も続くとは良い意味で裏切られました。

最初のうちは三国ハジメ氏の初期作品のようなノリで
どうなることか・・・とちょっとハラハラしていました
が、2巻でかなり良くなり、3巻では独自の「百合」漫画
世界を築いた！と思います。

3巻ではちょっと少女漫画風味になりました。
キャラクターの体格が細くなり、エロ漫画風味が薄れた
印象です。

好き嫌いあるでしょうが、「百合」漫画としてはこうい
う感じのほうが雰囲気は良くなりますね。私の経験上。

お話は小鞠が総ウケというのは同じですが、雪緒との関
係がとにかく甘～くなりました。
始終ベタベタしてなくて、緩急があるのがなかなか良い
ポイントだと思います。

最後の展開は正直言ってベタ過ぎるかなあ・・・と思い
ますし、ちょっとツッコミどころもありますが、作者の
本来持っている甘「百合」作風が見事に発揮されていま
すし、これで良い！とも思えました。

なんにせよ、最後の二人のハッピーな雰囲気がよく出て
いるのが良いです。「百合」作品としてはそれが重要で
すよね。

では、二人のコメントです。

わたくしは5点。なんだか心が満たされる
わ～。こういうの読んでいると。幸せな気
分になるし。そうだわ！「百合セラピー」ってどう?!

嗜好に影響されるセラピーって(苦笑)
私は2...3点にする。まあ、ベタだけど、
作者の成長が感じられたと思う。
三国ハジメ氏はもっとポテンシャル高いと思うし、次回
作にも期待だね。

総評：●●●●●★★★

このシリーズの感想はこちら。
●「極上ドロップス」1
●「極上ドロップス」2
三国ハジメ氏の作品の感想はこちら。
●「百合色螺旋」