「わたしの大切なともだち」3
袴田めら・作、双葉社High Action Comics・刊
お話は・・・美大受験に失敗し、美術系短大に入学した
海老澤笙子。中学時代に気になる存在だったが結局、
友だちになれなかった田中橘と短大で再会するが、橘は
事故で中学時代の記憶を失っていた・・・
3巻では橘の記憶喪失の原因が明らかになります。そし
て、記憶を取り戻した橘は美術系短大を離れることに。
・・・という展開です。
読後の第一印象は・・・2巻ほどの感動はありませんで
したが、良いラストだったと思います。「百合」的に
もグッドでした。
本当に、袴田めら作品は良いです。
絵柄からコメディと思いきや、実に真に迫った心理描写
が展開されたりするのですから。
今回も序盤はちょっとコメディ気味なのですが、コンペ
のエピソードでは同級生たちの競争意識が起こり、ある
作品をきっかけに、やがて一つにまとまっていく、とい
う展開があります。
このあたり、多少強引な感じもしますが、個人的には
こういう展開は大好きです。
「百合」的にはコンペが終わり、橘が不思議な告白を
する第17話「橘覚醒」から加速します。
橘が記憶を失った原因が語られるのですが、この作品の
これまでの展開から言って、あまりに突飛で笑ってしま
いました(汗)
でも、笙子にとっては重大事。
袴田めら氏は本当に、こういうコメディなのかシリアス
なのか、一瞬判断できなくなる展開が巧いですよね。
そして最後は・・・ちょっとウルっとさせます。
個人的には2巻の方が泣ける展開でしたが、ハッピーエ
ンドで良かった・・・と思いました。
では、二人のコメントです。
わたくしは4点。最後はしっかり「百合」
に持ってくるあたり、さすがは袴田めら
先生だわ!ガチ「百合」な作品に比べると控えめな印象
だけれど、「百合」スピリッツは感じたわ~
私は3点。絵が良いよね。巧い絵ではない
けど素朴で下心がなさそうだから、感動す
ることに抵抗がないんだよね。個人的に。SFっぽい展開
も意外性があって面白かったなあ。
総評:●●●●○★★★
このシリーズの感想はこちら。
●「わたしの大切なともだち」1
●「わたしの大切なともだち」2
袴田めら氏の作品の感想はこちら。
●「最後の制服」1
●「最後の制服」2
●「最後の制服」3
●「夜空の王子と朝焼けの姫」
●「この願いが叶うなら」
●「暁色の潜伏魔女」1
●「暁色の潜伏魔女」2
●「暁色の潜伏魔女」3
●「フェアリーアイドルかのん」1~3
●「フェアリーアイドルかのん」4
●同人誌「evil and flowers」
●同人誌「メランコリック実験」
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