「トランジスタ・ティーセット～電気街路図～」03

里好・作、芳文社KRコミックス・刊

お話は・・・半田すずは秋葉原のアーケード下で電子部
品店を営んでいる女子校生。ある日、店の向かいにメイ
ド喫茶ができる。その店長は昔引っ越していったすずの
大親友にして幼なじみの木場みどりだった！
不思議の街・アキハバラの現在と過去を描いたコメディ
漫画(シリアスもあり)です。

読後の第一印象は・・・お話はまとまりが良くて興味深
い内容が多いですが、「百合」的には2巻にひき続いて
低調です。

ロボ部や、計測機器オタクやオーディオマニアのおじい
さんなど、なかなか面白い題材のお話が展開します。
1,2巻などに比べたら、明らかにお話のまとまりが良い
印象です。

特に、秋葉原の地下に眠るという銅像のエピソードは
ロマンがあってよく出来ていました。

しかし・・・「百合」的には全く引っかかりません(汗)

当初、すずとみどりの仲の良さがポイントだったのです
が、最近はお話の中心が"秋葉原"になっているので
(作品のテーマとしては真っ当なのですが)みどりの存在
感が薄くなっている印象です。

みどりがポジティブに活躍しないと「百合」的な進展は
望めませんよね・・・

では、あの二人のコメントです。

わたくしは1点。「百合」度薄いけれど、
作者はどう考えても「百合」向きの作家で
はないと思うし、しょうがないのかもねぇ。

私は2点。巻を増すごとにお話のまとまり
がとても良いよね。1話でちゃんと物語っ
ていると言うか。ただ、技術的な内容なのでウエット
感が必要な「百合」が入り込む余地があまりないよね。

総評：●○○○○★★☆

このシリーズの感想はこちら。
●「トランジスタ・ティーセット～電気街路図～」01
●「トランジスタ・ティーセット～電気街路図～」02
里好氏の作品の感想はこちら。
●「うぃずりず」
●「うぃずりず」2