「プアプアLIPS」2

後藤羽矢子・作、竹書房・刊

お話は・・・貧乏で小柄な大河岸ナコが主人公。パワー
ストーンのお店のアルバイトになったものの。店長・
大塚レンはレズビアンだった。というガールズラブコメ
ディ4コマ漫画です。

今回は、レンが母親に勘当されてしまいます。ナコと
一緒に貧乏生活をすることになるが、食べていくために
ナコに想いを寄せている、圭樹(♂)のケーキ屋さんで
働くことに・・・という展開。

読後の第一印象は・・・これは傑作！2巻も堪能しまし
た。「百合」好きならぜひ読むべき作品です。

今回もガチです！

ナコとレンは店長とアルバイトという関係であり、スト
レートとレズビアンという関係でもあり、さらに貧乏と
セレブという関係でもあります。

そういう差が、お互いに興味がありながらも、微妙に
距離を取らせているのがコメディタッチでありながら、
とても巧く表現されています。

特にナコにレンの下心を気づかせるために、圭樹がナコ
と賭けをする「プアプア24」は傑作です。

4コマ漫画の体裁でありながら、ドキドキさせたり、切
なくさせたりできるのは、普通の「百合」漫画と全く
遜色ありません。

また、レンが勘当されて、ナコと圭樹のケーキ屋さんで
働くという展開も意外性があって、ちゃんとドラマに
なっていて、読ませます。

「百合姫」系以外でも「百合」作品は出てきていますが
これほどの作品が読めるとは・・・嬉しい・・・！

では、二人のコメントです。

わたくしは5点。良いわ～。この甘切なさ!
これが「百合」なのよ！二人の間にある
たくさんのハードルを乗り越えて、二人は結ばれること
ができるのかしら！という物語としての面白さもしっか
りしているし、本当傑作だわ！

私は3点。4コマ漫画的な絵でありながら
ナコとレンの心理を雄弁に表現できている
のが良いよね。また、レンに女性遍歴がありそうな設定
も、巧いと思う。一見コメディだけど"重いもの"を感じ
させるね。

総評：●●●●●★★★

このシリーズの感想はこちら。
●「プアプアLIPS」