「Candy boy」1

DRM/2008CP・原作、峠比呂・作画、メディアファクトリー・刊

お話は・・・女子校生、櫻井奏・雪乃姉妹の日常を描く、
ガチ姉妹「百合」アニメのコミカライズです。

読後の第一印象は・・・アニメ版とはかなり雰囲気が違
いますね。でも、こういう広げ方もアリかな、とは思い
ます。

アニメ版は櫻井姉妹のラブラブっぷりを、しっとり描き
上げるという作品だったのですが、この漫画版はどちら
かというと、コメディタッチであり、クラスメイトや
後輩の描写が多めになっています。
(後半は櫻井姉妹以外のキャラがメインになったりして
います)

アニメ版を補完するようなエピソードもあるので、正当
なコミカライズというスタンスではなく、サイドストー
リー的な意味合いの作品ですね。

「百合」的には、雪乃に対する奏の愛情を主に描いてい
る印象です。(ただし、間違いなく相思相愛ではある)

前述したように、サイド部分の描写の厚みがあるので、
「百合」的にはアニメ版より薄いのですが、キャラクタ
ーの内面や、学校での生活のシーンが多いので、作品世
界の雰囲気は濃厚に感じます。

ただ・・・この作品で、櫻井姉妹の関係を薄くしてまで
作品世界を描く必要があるのかどうか、微妙といえば
微妙です。

個人的には蛇足な気がしますが、「Candy boy」は「百合」
ファンだけのものではない・・・かもしれないので、こ
いうファンサービスコミカライズはあってもおかしくは
ない・・・とは思います。

でも、櫻井姉妹以外のキャラの扱いが有効かどうかは
ちょっと疑問ですね・・・

では、二人のコメントです。

わたくしは3点。アニメ版よりは明らかに
「百合」的に薄いわね。でも、櫻井姉妹の
関係を補完しているエピソードもあるし、悪くはないと
思うわ。

私は2点。確かに、櫻井姉妹の関係だけを
描くと(サイドといえども)ストーリー漫画
として成立させにくいよね。それはわかるけど、ほんの
すこし、調理方法を間違っている気がしないではない。

総評：●●●○○★★☆

アニメ話の感想はこちら。
●「Candy boy」Vol.1