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2011.11.19

「ハーモニー」

伊藤計劃・作、早川書房・刊

本日の作品はこちら。
この作品は確か、去年あたり・・・多分Web掲示板か何
かで「百合」要素ありだと知ったと思います。
そして、なんとこの作品を「百合姫」でコミカライズ
しようという計画もあるとか・・・!

お話は・・・今から半世紀くらい未来の物語。人類は
<大災禍>という殺戮・大量死の時代を経て、体内にイ
ンプラントするテクノロジーによってほぼ全ての病気を
克服していた。
主人公・霧慧トァンはそんな超高度な医療社会を司る
WHOの"螺旋監察事務局"の監査官。
トァンは少女時代に仲間内のカリスマであった御冷ミァ
ハと共に自殺しようとした過去があった。
ある日、世界中で多くの人間が同時に自殺する事件が発
生する。
事件に今は亡きミァハの影を見たトァンは事件の核心に
近づいていく・・・という内容。

読後の第一印象は・・・SFとしてはとても面白かったで
すが、「百合」として読むととても重いです(汗)

この作品は独特のマークアップランゲージで記述されて
いて、SF的な作品に慣れない人はかなり読みづらいかも
しれませんね。
そうしている理由が最後の最後に明かされるのですが
・・・これがこの作品の最大のポイントでしょうね。
個人的にはハッ!としました。(職業柄?)

基本的にSFなのですがSFSFしたテクノロジー描写ではな
く、ほとんど未来の人類が築いた、緩やかな管理社会の
文化面の描写に充てられているのも面白いです。

さらに踏み込んで、人間の意識と超高度なテクノロジー
による管理社会という考察も秀逸だったと思います。

主人公が色んな人物に会い、事件の謎に迫るという従来
の小説の面白さと上記のような新鮮なSF的視点が融合し
ていて、本当に良く書けている作品だと思いました。

「百合」的には・・・当然、主人公・トァンとミャハ
の関係ですが・・・
これはストレートに喜べないかもしれませんね。

少女時代、トァンはミャハを、ほとんど崇拝していた
ことが語られます。
一緒に死ぬことも厭わないほどです。

「百合」的なポイントはここですが、事件が発生する時
間軸ではほとんど「思い出」としてしか語られません。

この点が残念でしたね。

ラストシーン後もほとんどフォロー無しなので「百合」
的な妄想をふくらませるのも難しいのでは・・・という
感じでした。
# 昔はこれくらいの「百合」を心の中でふくらませて
# いたものですが・・・(汗)

ただ、少女時代のエピソードは間違いなく「百合」的で
あるので、コミカライズ版があるならそれを中心に描か
れるのでは?という感じですね。

それにしても、久しぶりに読書欲を満足させてくれる作
でした。作者に感謝。そして・・・合掌

では、二人のコメントです。

フューシア:わたくしは3点。トァンちゃんとミャハち
ゃんの危険なほどの崇拝ぶりが良いわね。
・・・ああ、泣ける・・・というより、重いわ~。でも、
こういう重「百合」もたまには良いわね。

アレサ:私は3点。面白かった!色々な"考察"が面
白い作品だよね。しかも、どれも説得力が
ある。これぞSFだね。「百合」じゃないだろうけど、
「虐殺器官」読もうかな。

総評:●●●○○★★★

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