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2012.02.13

「競泳戦隊ミズギーズ」

舞阪洸・著、小学館ガガガ文庫・刊

このところなかなか「百合」要素のある作品が出てこな
いラノベでしたが、久しぶりにヒットするか・・・

お話は・・・主人公・神楽岡藻琴が私立天乃宮学院女子
高等学校へ転入してくるところから始まります。
藻琴は水泳部へ入部を希望するが、同じクラスの美幌は
授業中でも競泳水着を着ている変わった生徒だった。
水泳部の秘密とは・・・という内容。

読後の第一印象は・・・まあ、予想通り「百合」的に
大ヒットではなかった
ですが、続けば光明が見えてくる
かも・・・こないかも。

この作品、ちょっと変わっています。

プロローグで水泳部の秘密を描いて、本編では藻琴が
その水泳部へ入部するところまでが描かれます。

なんというか、ほとんどヤマがありません。
ラノベでこういう構成の作品は(しかも最初の1話で)か
なり珍しいと思います。逆に言えば、ベテラン作家の
舞阪洸氏だからできたことでしょうね。

作品の大部分、藻琴とクラスメートの百合原萩野や桔梗、
星箕といった水泳部外のキャラとの会話が中心です。そ
の会話もどちらかと言えば他愛のないおしゃべりが主な
のです。

ある意味、最近はやり(?)のガールズトーク4コマ漫画を
ラノベにしたような構成
なのです。

舞阪洸氏は元々ガールズトーク的な会話劇を良くする作
家なので氏らしいといえばらしい作品です。

ただ、舞阪洸氏は「百合」ものは好きなようですが、
「百合」の描き方がわからないのか、あまり"実績"の
ない作家なのです。

この作品でも百合原萩野という魅力的なキャラクターが
登場するのですが、そうそうに「百合」を否定したり
それを何度も繰り返したり、判っていそうで判ってない
雰囲気が出てしまっているのが残念ですよね。
# 「マリア様がみてる」などはそのあたりを巧くオブラート
# に包んでいる。

やはり舞阪洸氏はこれが「百合」の限界なのか・・・と
いう印象を持ちました。
しかし「鋼鉄の白兎騎士団」3巻のようにちょっとした
奇跡に期待して、続編が出たら読みたいですね。

では、二人のコメントです。

フューシア:わたくしは3点。萩野ちゃんも良いけど藻
琴ちゃんが萩野ちゃんをまんざらでもない
と思っている
ところが良いのよね。この部分をふくらま
せてくれたら嬉しいわね。

アレサ:私は2点。ううむ。楽しい作品ではあるけ
ど、ラノベとしてはあまり読ませるもので
はないよね・・・ネタもちょっと古めだし・・・
まあ、作者はベテランだし、巻き返しに期待。

総評:●●●○○★★☆

舞阪洸氏の他の作品の感想はこちら。
「鋼鉄の白兎騎士団」I
「鋼鉄の白兎騎士団」II
「鋼鉄の白兎騎士団」III
「鋼鉄の白兎騎士団」IV
「鋼鉄の白兎騎士団」V
「鋼鉄の白兎騎士団」VI
「鋼鉄の白兎騎士団」VII
「鋼鉄の白兎騎士団」VIII
「鋼鉄の白兎騎士団」IX
「鋼鉄の白兎騎士団」X
「鋼鉄の黒兎騎士団」
「総統は女子高生 1 めざせ!悪の一番星!!」

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