「いばらの泪」
リカチ・作、一迅社百合姫コミックス・刊
本日はこの作品。久しぶりに百合姫コミックスの感想で
す。
お話は・・・主人公・真希は大学生。幼いころから王子
様のような女性に惹かれるクセがあった。友人りりあは
高校時代からの付き合い。ある日、真希は長身の美しい
女性・カンナと出会い、惹かれる。しかし、自分に素直
に慣れなかった真希はカンナを奪われてしまう。その時
真希は小学生時代の苦い記憶を思い出す・・・という
内容。
読後の第一印象は・・・さすがに百合姫の作品の「百合」
度はスゴイですね。当たり前ですがつくづく思います。
なんといっても構成の巧さが光る作品です。
現在の真希の心の動きと、記憶にある2つの苦い経験が
とても巧くオーバーラップします。
現代と2つの過去の記憶を描くわけで、一見わかりにく
い仕掛けですが、「いばら姫」というキーワードで真希
の決断に結びつくとわかった時にはナルホド!と思いま
した。
後半は王道「百合」な展開で、最初から予想しなかった
ほどハッピーなのですが、序盤の巧い構成が有効に働い
てなんとも味わい深い作品になっていると思います。
「百合」作品は「百合」で当たり前なのですが、こうい
う巧いヒネリ方をする作品は読んでいて楽しいですね。
では、二人のコメントです。
わたくしは5点。やはりガチ「百合」は良
いわ~。ドキドキ感と真希ちゃんの心の揺
れ動き。そして最後はハッピー!これぞ「百合」ね!
私は3点。過去のエピソードを1つではなく
2つ持ってくるところが巧いね。そして、
自分から一歩踏み出す勇気の大切さを描くというのも
グッド。王道だけど、それだけではない所が良い。
総評:●●●●●★★★
リカチ氏の他の作品の感想はこちら。
●「空色ガールフレンド」
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