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2012.08.14

「紫色のクオリア」1

うえお久光・原作、綱島志朗・作画、電撃コミックス・刊

うえお久光氏の同名のライトノベルを、イラスト担当だ
った綱島志朗氏がコミカライズした作品です。

お話は・・・人間がロボットに見える(感じる)という
不思議な能力を持った少女・毬井ゆかりを巡る、主人公・
波濤学(♀)の不思議な物語です。

漫画版1巻は原作の第1部に相当します。
学とゆかりの出会い、そして学はゆかりの不思議な能力
を知ることになり、ある"事件"に巻き込まれます。

読後の第一印象は・・・原作も第一部は「百合」的にグ
ッドでしたが漫画版もとても良いです。
ただ・・・後半猟奇的な描写があるので注意ですね。

原作を読んだ時は「百合」的なサプライズで喜んだのと
同時に、ボーイミーツガールでブイブイ言わせている
電撃文庫の質の高さを認めざるをえない、ちょっとした
悔しさ
がありました(汗)

この漫画版は原作のテイストを巧く引き出していますし
綱島志朗氏のアニメ調の絵はとてもとっつきやすいので
原作を読んだこと無い人はこちらをオススメしたいです
ね。

さて、「百合」的には・・・やはり学とゆかりの関係
す。まず、出会いからしてキスですし(汗)
学はゆかりの不思議でおぞましい能力を受け入れ、親し
くなっていく・・・のが良いですよね。

一見友情もののようにも思えますが、学のモノローグに
恋愛感情は確実に読み取れるのもポイントです。
(友情ものなら第2部は納得できないですよね!)

さて、次巻は原作通りなら某アニメのような超展開を見
せます。漫画版でアレがどういう表現になるのか、とて
も楽しみです。

では、二人のコメントです。

フューシア:わたくしは4点。漫画版もなかなか良いわ~
友情と言いつつ、ゆかりちゃんを抱きしめ
る学ちゃんのモノローグとかとてもグッドだわ。

アレサ:私は3点。"クオリア"というキーワードと
哲学的な思考と展開の面白さが見事な作品
だよね(原作)。漫画版は思った以上に原作の雰囲気を出
せていると思う。イラストは漫画版同じ作家だったから
当然かもしれないけど。

総評:●●●●○★★★

原作の感想はこちら。
「紫色のクオリア」

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