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2012.08.16

「この靴しりませんか?」

水谷フーカ・作、芳文社・刊

本日はこの作品。「つぼみ」に連載されていた短編を集
めた、作者の初「百合」単行本です。

お話は・・・淡い「百合」が気持ち良いです。古き良き
ロマンチックな少女漫画風がとても心地良い・・・

では、1作ずつの感想をば。

「この靴しりませんか?」
自宅ワーカーの千晶が靴を片方履き間違えられたことを
きっかけに、靴の持ち主に想いを描く物語。
「百合」ちょっと前、という淡さが良いですね。半分の
靴だけで相手に想いを巡らすロマンチックさが良いです。
個人的には「同じくらいの身長だろうか」と想う所が
「百合」ならではでグッドだと思います。

「オオカミの憂鬱」
女の子大好きなエレベーターガールとゴスロリ少女の出
会いの物語。吊り合わなそうなカップリングがハッピー
に結びつくのが良いですね。エロさが微塵もなくて、に
っこり笑ってハッピー、みたいな展開がとても心地よい
です。

「わたしのアヒルの子」
地味な千穂と、そんな千穂が気になる主人公・美加の物
語。地味娘ものも「百合」的には少なからずありますが、
こういう内容のほうが感情移入するという人が多いかも
知れません(汗)でも、千穂が主人公というパターンが多
いかもしれません。

「雪のお姫さま」
劇団の自尊心の強い女優・マナと客演としてやってきた
翔子の物語。最初は嫌っていたが、次第に惹かれてゆき、
でも、相手は別の人が好き、というのは「百合」として
王道ですね。でも、小劇団が舞台というのは珍しいで
すね。雰囲気が出ていると思います。最後まで相思相愛
になれない
のが新鮮です。

「はみだし音楽隊」
吹奏楽部の4人の物語。ある日、顧問の先生が寿退職を
することになり、4人は先生に演奏を聴かせるため、猛
特訓をするが・・・という青春ものっぽい展開と、実は
誰が誰を好きだった・・・という人間関係のが良いと
思います。先生に演奏を聴かせるシーンとその後の表情
の描写は作者の巧さをよく表していると思います。

「その後の音楽隊」
その後の4人を描く内容です。実はあの人があの人を好
きだった、というのも「百合」コミック描きおろし漫画
としては王道ですよね(汗)でも、「百合」ファンはこう
いうのが嬉しいんですよね(汗)

「金の靴、銀の靴」
千晶の靴を間違えて履いてしまった女の子からみた物語。
実はお嬢様だった、というのが意外性があって面白いで
すね。そして、千晶と同じように「同じくらいの身長」
と想うところが個人的にはすごく好きです。
こういう展開って男女の物語ではあり得ませんよね。
普通の恋愛物っぽい「百合」も良いですが、「百合」な
らでは
の展開や演出を意識して描いている作品はなお良
いと思います。

では、二人のコメントです。

フューシア:わたくしは5点。淡いけれどハッキリと「百
合」しているのが良いのよ~。最近は結構
濃厚な「百合」作品も多い中で、昔の少女漫画のような
淡い恋心が心地よいわ~。そうそう、わたくしの好きな
作品は、全部!だけれど、強いてあげれば「この靴しり
ませんか?」
かしらね。まだ観ぬ相手に想いを巡らせる
ロマンチックさ!良いわ~。

アレサ:私は3点。こういう薄あま口の味こそ本来
の「百合」かも知れないね。そういう懐か
しさを感じる短篇集だった。あと、男女の恋愛ものの
焼きましではなく「百合」ならではの演出がある所も
グッド。私の好きな作品は「はみだし音楽隊」かな。
青春もの独特の"青さ"の演出がとても良かった。

総評:●●●●●★★★

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