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2013.01.23

「世界の終わり、素晴らしき日々より」

一二三スイ・著、電撃文庫・刊

本日の感想はこちら。先日2巻が発売されましたが1巻の
感想です。

ラノベの「百合」はほぼ全滅状態といっても過言ではな
いでしょう。期待して外れることも多い昨今、この作品
を買った時も内心、ドキドキでした(汗)

お話は・・・日本が『高国』と戦争状態になる未来。
しかし、戦争が始まった直後、原因不明の現象によりほ
とんどの人間は消失してしまう。コウとチィはそんな世
界で出会い、極端に人が少ない世界を旅する。
二人の旅路の先にあるものとは・・・という内容。

読後の第一印象は・・・久しぶりにまともなご飯にあり
つけた!
という印象です。

人類消失、二人だけの旅、というテーマはラノベのみな
らず、映画などでも見かける内容ですよね。よく見かけ
る内容なだけに作者の独自性をどう表現するかというの
がポイントになってきます。

この作品は巻頭に二人の旅と四季の移り変わりを描いた
短編が掲載さています。これだけ読むと、日常系?とい
う印象を持つのですが、中身はかなりハードです。
殺人、バトル、グロ、重~い展開なんでもあります(汗)

最近のラノベには疎いですが、ラノベに「百合」ものが
多かった5,6年前の作品を彷彿とします。ある意味、と
てもラノベらしい作品と思います。

ただ、作者の文章力は大したものだと思います。
「百合」好きの私が言うのもなんですが、電撃文庫系の
作家は大概それなりに上手い人が多いという印象ですが
この作家はその中でも高水準ではないでしょうか。
表現に背伸びを感じないところも好感が持てます。

さて、肝心な「百合」要素ですが、やはりコウとチィの
関係です。コウはハイティーン、チィはローティーンと
いう印象で歳の差、身長差ともにあります。
また、コウは正体不明の人物で、理由は説明されません
が銃による戦闘能力を持っています。一方チィは無力で
大人しい少女。

あまり交わらなそうな、二人が時に命の危険に晒されな
がら旅を続けるうち、お互いの大切さに気づく・・・と
いう展開は王道でありながら、「百合」好きならきっと
グッとくるでしょう。個人的には「NOIR」を思い出して
しまいました。

ただ、「百合」的には「NOIR」には届いていない印象で
すね。今後、クロエ的人物が登場すれば「百合」的に盛
り上がると思うのですが、そこまでは行かないのでは?
と予想しています。

では、二人のコメントです。

フューシア:わたくしは3点。コウちゃんとチィちゃん
の絆がとても良いわ~。チィちゃんがコウ
ちゃんを好きなのは必然な気もするけれど、コウちゃん
がチィちゃんを大切に思うという心情がとても良い感じ
なのよ~。2巻にも期待ね。

アレサ:私は3点。バトルものというのはちょっと
意外だったけど、メンタル的な描写もバト
ルの描写もなかなかレベル高かったと思う。それにして
電撃文庫がこういう作品を発売するという意味合い
興味深いね。今ラノベを席巻しているBMGやハーレムも
のの"次"を見越している、のかも・・・

総評:●●●○○★★★

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